結衣の嫉妬......................................................
結衣は「3人で来れて良かった」という言葉にも表れているように、この3人の奉仕部としての形が続くことを望んでいる。それは結衣が優しいのと同時に、八幡のことも雪乃のことも好きな、ワガママでズルい子だから。
そして、雪乃は表面的にはそんな結衣に同意しそうになるけれど、本心は違う。自分らしさを求める彼女はそれを見つけるには、今まで彼女が陽乃を追いかけてきていたように何かしらのモデルが必要。そして、今の雪乃にとってのそれは八幡。だから、雪乃は3人の形ではなく、八幡を選ばなければいけない。
最後に八幡。彼が欲しいと望む本物は、まず結衣の願いを否定するというもの。なぁなぁの関係で有耶無耶に過ごし続けることは彼の欲しいものではない。ちゃんともがいてあがかなくてはいけない。だから、彼は雪乃が一度は自分の本心の背いた答えをしそうになったことを咎めた。
そんな彼の「本物」は単純な欲しいものを望むわけではなく、苦しみも伴うものだけど、そこにこそ価値がある。だから、いずれか彼は結衣と雪乃のどちらかの想いを選ばなくてはいけないということに帰着するのだと思う。