Bパート素晴らしかった。
梅雨の暗い背景の中、青や紫の紫陽花が鮮やかに咲き誇っていて美しい。庵で機を織る音がリズムカルに聴こえてくる。幻想的でどこか夢の中に迷い込んでしまったかのような世界の中で、優しい心遣いが溢れるお話。織り人がそうであったように、自分の硬い心も解きほぐされて、子供の頃の想い出に触れたような懐かしさ、優しさ、静けさを感じて、とても素敵な回だった。
静かで空虚な世界の中で、ゆる〜くそれでいて意味深だったりもする、二人の日常的な会話が淡々と流れていく。このなんともいえない不思議な雰囲気がすごくいいなー。ラストのBパート〜ED〜Cパートの流れも良かった。
TV版の早送り以上のものは何も感じなかった。映像はTV版のままの質のようだったし、シアター環境のせいもあるのかもしれないが、サウンドもうるさいだけで質は全然良くなかった。
という感じで、作品そのものは好きなんだけど、劇場版をわざわざ見に行くメリットは何も見出せなかった。
考えさせられる結末はとても面白かったんだったけど、見ているとどうも飽きを感じてしまうところがあって、アニメとしての話の見せ方が上手くないような感じがした。