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良い

通常、化粧とは見た目を良くするものだというのに壬氏が望むは逆効果のもの。これは猫猫がしている行為と重なるね
そして猫猫は真っ当な化粧と衣装で変身
普段と逆作用を齎す化粧を施した二人が街デート。普段と異なる光景だからこそ心躍るものになったように思えるよ

自分にしているからって、見た目を悪くする化粧術にも通じているなんてこの薬師は多方面に優秀だね。もはや特殊メイクの領域である
見た目が変われば心持ちも変わる。普段は壬氏が猫猫を振り回すのに、街では猫猫が壬氏を連れ回す
ギャップ有る光景が双方の心を楽しくさせる

このまま終われば良い思い出に終止したろうに、異なる顔と関係になった壬氏が踏み込んでしまったのは妓女の闇であり猫猫の闇
不愉快な質問に答えながらも実感的な不快さを隠そうとしない猫猫からは普段は幾つもの化粧で隠している素顔が見えたかのようだったよ…



とても良い

デンケン、お爺ちゃんキャラだしこの試験編のキーパーソンというわけでもないののに、魔法使いの在り方を熟知しているから登場する度に株を上げるね
現代魔法使いの戦い方とはどのようなものか。試験を通して描かれるそれぞれの戦法は自身の信条を反映したもの。それだけに魅力が沢山詰まった者の魔法も魅力的

望む魔法を与えてくれるゼーリエの誘いは垂涎の的の筈
だというのにフリーレンは全く靡かないし、デンケンも同様。魔法そのものの魅力よりも魔法を求める己に魅力が生まれている
だからフリーレンは魔王を倒す者となるし、デンケンも負けても小鳥を手にする
なら、似た話として最高の魔法を持つ者よりも最高の魔法を想像する者の方が魅力的と言えるのかもしれない

カンネとラヴィーネは強大な力を振るうリヒターに追い詰められ、勝てるイメージも湧かない
でも想像を続ければ別の光景が見えてくる。リヒターは水への恐怖が有るから、カンネ達に想像させないよう追い詰める。フリーレンは最悪の事態を想像させラオフェンを釣りだす
自由な想像の先にこそ最高の魔法が在る

誰も想像しなかった結界破りをフリーレンは成し、想像したくなかった水場での戦いでカンネはリヒターを圧倒した
大魔法使いであるフリーレンが勝てるイメージが湧かない程の才を持つカンネ、その魅力が正しく発揮されたね
それはそれとして、想像の限界を超えた状況で殴り合いをしてでも小鳥を奪おうとする宮廷魔法使いとか魅力が有り過ぎてクラクラしそうだ(笑)



とても良い

破天荒な設定や台詞回しで視聴者やイサミを翻弄してみせた本作とて永遠にぶっ飛んでいたら何処にも着地出来ないわけで
そろそろ必要な落ち着ける場所。まさかその導き手すらブレイバーンになると思わなかったけど
彼はロボなのに誰よりも人間らしい。その違和感がやっぱり笑えてしまうよ

スミスとルルの事は基地ではもう殆ど受け容れられているのに、自分が見た光景や体験に意固地になっているイサミはスミスを受け容れられない。コクピットから外に出ても彼の心は閉じ籠もるばかり
求められるは閉じた扉を開くきっかけ。だからってその役目がブレイバーンになると思いもしなかったが…

他者を見れなくなっていたイサミが温かい感謝の環によって自分が何を成したかを実感出来た。それは判りやすく彼の功績を伝えてくれる
心を開けば見えていなかった様々が見えてくる。スミスとて自分と変わらぬ兵士と理解できる
そうして心の準備が整った段階で見せられた光景が絶望的過ぎて…
これ、ここから逆転できるのだろうか……



とても良い

クラスという『空気』から排斥された花火に友崎が施したのは空気を敵とせず抗うキャラ変。それこそが女王であるエリカに対峙する方法と思われた
けれど、日南はそれ以上の攻略法を見せたね。空気に抗うのではなく空気そのものを武器とする、魔王の如き彼女の恐ろしさが垣間見えたよ……

日南がした事はどれもさりげない言動ばかり。表面上は彼女とてクラスという『空気』の一員に見える。でも彼女の遣り方を知る友崎には日南のさりげない仕草から彼女こそが『空気』を操る支配者だという点が見える
それは攻撃対象のエリカにすら察知させずに進行するからこそ誰にも止められない

魔王が操る『空気』はエリカの敵となって排斥しようとした。それはエリカが本当の意味でボスであれば正しい攻撃かもしれない
でも、クラスの中に本物のボスなんて居るわけがなくて。キャラ変しても虐めを許さない花火が掲げた武器は『空気』を敵に変えない遣り方
花火のした事こそ最も尊い行いであるように感じられるね

騒動後、花火がクラスに馴染めた様子は良かったな。ストレートな物言いはそのままに面白キャラとしてクラスに溶け込んだ。以前は対立していた中村とも和解できたし
花火が良い変化を見せた他方で日南が見せた魔王の力はとても恐ろしいもの
パーフェクトヒロインと呼ばれる日南の真髄は何処にあるのか?それを探る新たな冒険が始まったという印象かな



とても良い

蔓延る噂や坂柳の圧力に屈せず過去を詳らかにして、その上でこれからを戦うと誓った一之瀬の姿は美しいね
一方でその背後には泥のような号泣や強者達の思惑が潜んでいたという構図が別の意味の美しさを見せ、かなり興奮させてくれる内容と感じられたよ

一之瀬が語る罪は本当の意味での悪行からは程遠い。でもそれまで優等生だったろう彼女のアイデンティティが崩壊してしまうには充分過ぎる罪
それが有るからこそ、彼女は悪にならないままにの罪を抱え続ける事でクラスの為に身を砕くリーダーへと逆転するのは納得できる話
でもそれは他者からどう動くか想像しやすいという面もあって

一之瀬の罪は決定的ではないから破滅は起きないが騒動とはなる。その騒動に狙った人物を巻き込む暗躍は坂柳にとって容易。同様に綾小路も坂柳の思惑に自身の暗躍を滑り込ませられる
一ノ瀬の復活劇が表舞台としたら、強者達の暗躍が潜む裏舞台こそ今回の全てが詰まっているね

そして他の強者よりも綾小路が得たものは最も大きい。軽井沢との噂を矮小化し、櫛田の情報と一之瀬からの信頼を得ている
自身を操ろうとした坂柳も、頼りになる人物と認識してくれた一ノ瀬も。全てを駒として操るバレンタインチョコよりも真っ黒な彼の正体には毎度のこと惚れ惚れとするよ



とても良い

一つ一つなら取るに足らないものであっても積み重なれば大きな何かを変えるものとなる
たまが考える親切作戦はそういう類。迅火はそれを戯言と受け取るけれど、迅火とて一つ一つの中に居るし、迅火がした行為が大きな何かを変える事もある。そう感じられる回だったかな

今回の闇退治は結局トドメを奪われてしまうし、親切が広まったかも判らない
でも少年の母親は助かり、恨み言を吐いていた少年含め礼まで言われた
迅火が人質を見捨てなかったという一つがまるで親切のように人の心に作用した例と言えるね

灼岩は改造され多くの人を殺してしまったが、それで全てが悪い人生になったと思わず、たまや迅火達に出会える人生に変わったと思っている
一つの思い込みが灼岩の人生そのものを変えようとしている
だとすれば雷堂と迅火の果たし合いも違った見方が出来るのかな

雷堂が持つ人間の強さは迅火を圧倒する。それに合わせようとすれば半端者の迅火では敵う筈もなく
人間ではなく闇として力を振るえば勝ちを拾える、命を拾える
雷堂への敗戦という一つが、雷堂に見逃されたという一つが迅火に大きな成長を齎したように思えたよ



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