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塔の登頂を目指す者たちが集い、「試験官」なる者が
彼らに試験を課すが、この試験を課す目的がわからない。
自分の推測は「自らの存在価値を捏造するため」。
彼らに険しい塔を踏破できるほどの実力は無いので、
冒険者より上の立場に立ちたいという暗い動機で
やっているのだと考えられる。
「そもそも塔に試験官は必要ない」というのが
自分の見立てである。

夜の資質について、劇中でも言及されていたが
彼は人が良いだけで、優秀な点は見いだせない。
ほかの登場人物は、「仲間」やライバル、試験官に至るまで
外道やサイコな奴しかいない。夜に酌むべき点は特にないが
選択の余地がないから、なのだろう。

「そもそも、この試験は必要なのか」という疑問は
結末に至っても解消されなかった。
おそらく、世界観を形作る上で
必要な設定が練り込めていないのだと思う。
あるいは、この物語における作品世界は、すでに人類が滅び
地上には無益な者しか残っていない時代なのだろう。
「人材が足りていない」と察せられる画風に加え
それをシナリオ面で補うどころか、吐き気を催す場面で
埋め尽くした、悪意の塊のような作品である。



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