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ギャグ調なのでそんなに踏み込んだ話はしないにしても、キャラクターの内面をもう少し描いて欲しかった。例えばエリーゼについては遺跡でのキスがかなりの事件であろうに、イーナとルイーゼがちょっと触れるだけでこの件は終わってしまう。ヴィルマに至ってはこれといったエピソードもない。
貴族社会の云々は推してる要素だけあって描写が細かく面白いが、欲を言えば魔法や冒険者という職との関連も掘り下げて欲しかったところ。魔法については遺伝しないという話なのであまり影響しないかもしれないが、冒険者についてはクルトが「冒険者風情が」と言っている様にこの世界でも無頼のイメージがあるはずだ。中世的世界で武力を担うとなると騎士か傭兵かが基本で、冒険者というのは世界設定のディティールを高めるほどに不明瞭な存在になる。
キャラの薄さ以上に退屈な印象を出しているのはバトルシーンの平凡さだろう。瞬殺という訳でもなく、また遺跡の様な長い戦いでもこれといって熱い思いをぶつけたりもない。「貴族社会の柵」とは関係ない部分なのでまぁそんなものかもしれないが、もう少し主人公の心境の変化とか周りとの関係性をバトル毎に押し出した方が物語としてちゃんと仕上がったのではないかと思う。



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