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全体
とても良い
映像
とても良い
キャラクター
とても良い
ストーリー
とても良い
音楽
良い

秋アニメで1番のスタートをきり、秋アニメで1番のゴールを飾った怪作でした。個人的秋アニメの覇権はこれです。

1話が衝撃のスタート。秋アニメの第1話の中で1番良かった。2人でひとりを演じる設定なんだが、絵面のパンチ力とシュールさに突き抜けており、一発で心が掴まれた。2人が協力して目的を達成するギャグとしての狂った面白さがほんと良かった。「そんな!スティーブ・ジョブズじゃあるまいし!」といったセリフの面白さも最高。

でもそれだけでない。ちゃんと本筋も進めてくれる。ちゃんと話を動かしてくれる。ミステリー作品として怖さも見せてくれる。これの何がすごいかというと、ちゃんとギャグ作品であることを忘れずにいるところ。緊迫感のある話の中にギャグを組み込んでくるから、感情が揺さぶられまくる。
1話1話の内容がほんと濃かった。ギャグを挟みながら本筋も進めて、兄弟の絆や他のキャラの見せ場にまでちゃんとスポットライトを当ててくれる。それが全部面白いというね。これは並大抵な作品じゃできない。幼児退行で笑えるのに怖くなったり、みっちゃんのとこで笑えるのに感動したりとか、いろんな感情になってほんと飽きなかった。マジ!?ってなる衝撃の事実があるミステリー要素、兄弟のすれ違いから起こるハートフル要素も良い。

これが今期1番だと思った1番の理由は最終回。第1話で2人でひとりを演じる面白さを描き、最終回では、俺たちはひとりじゃなくて別々だ、でも家族だという面白さを見せてくれる。これは完璧と言わざるを得ない。違いが分からなかったミギとダリにそれぞれ個性が生まれるというストーリーに感動しちゃった。

というわけで、第1話で狂ったギャグの面白さで掴み、それをずっと忘れずに貫いているのに、そこにミステリー要素、ハートフル要素、心が燃える要素も組み込んできて、感情を七色に彩られた作品でした。ずっと笑っているのに、なぜか感動もしちゃう。とんでもない怪作でした。



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