おおおおお!これは好い幕引き!ちょっとびっくりしたし、評価がひっくり返った!となると中盤の展開が勿体ない。いやしかし!ちゃんと伏線になっていたとは!Blabo!
ここで花譜かァ~~~~~
原作ファンの立場からの感想。
「国土を失っても日本人は日本人たり得るのか」というテーマを描くために、原作は一地域の震災ではなく日本全土の沈没を必要とした。「日本沈没」というタイトルを冠する作品なら、日本全土を沈没させなければ描けないテーマを描いて欲しい。自分が原作ファンとして外さないで欲しいポイントはそこ。
本作に、日本全土を沈没させないと描けないテーマがあったかは微妙なところ。主人公達を危機的状況に追い込むため、以上のものはなかったと思う。
日本人論としても見るべきものはなかった。一応温泉に入ってラップするシーンでそれっぽい遣り取りがあるが、唐突感が拭えないし、内容もどこかで聞いたようなふわっとした感情論。結局日本の国土が未来永劫完全に失われるわけでもないので、原作のようなテーマは突き詰めようがない。
主人公一家が日本人と外国人の夫婦の家庭であるという設定も、十分に生かせていないと感じた。日本人夫婦の子供のキャラもいたのだから、国籍の点で対比させるとか、もっと使いようがあったのではないか。
全体的に脚本が雑。主人公達の前に都合よく便利アイテムが現れ過ぎでは。何日目にどこにどのくらいの被害が出て、ライフラインや政府の機能はどうなっている、といった基本的な設定の詰めをちゃんとやってなさそう。
kiteはヘリで助けが来ることを見越してデッドフライトをしたのか、真相は藪の中といった感じで無事救出されると。結局、小野寺達の妄想みたいな話が正義だったという結末もなんだかなぁといった感じ。
まとまった終わり方は良かった。
最終話でようやく、この作品のテーマは日本人とは、的なものにあったのかな?と感じられたのがなんとも…作品全体を通してそこにもっと触れてほしかった。観てるうちは散らかりすぎて何を伝えたいのかさっぱりだったのがもったいない。
地震からどのくらい経ったとか、時間も知りたかったな。