https://www.amazon.co.jp/dp/B074SYH8HN
https://www.b-ch.com/titles/5151/
https://animestore.docomo.ne.jp/animestore/ci_pc?workId=20894
https://www.nicovideo.jp/series/62883
https://web.archive.org/web/20191221171451/abema.tv/video/title/26-85
https://web.archive.org/web/20160708225213/gyao.yahoo.co.jp/p/00548/v12195/
主人公とヒロインは敵対する組織に属していて
『ロミオとジュリエット』的な立ち位置であり
主人公の最期は、世界が崩壊しそうな事態に際し
ヒロインを庇い、爆発にまきこまれ消滅する、というもの。
現世に独り残されたヒロインの行く末は本編で描かれないが、
唯一の保護者を失い、主人公の仲間からは敵の間者という疑いが
晴れないまま彼らに受け入れられず、
身内からは裏切り者として粛清の対象となり
追われる日々だけが待っていて、悲劇的な未来しか想像できない。
「全員死亡エンドよりも残酷な結末が存在した」ことに驚愕する。
このような出来に至った原因は、おそらく企画の方向性をめぐって
権利者と制作者が仲違いしたためではないか、と想像される。
基本的には、コミック原作のありふれたギャルアニメである。
モブ風のキャラクターが時評をする場面がいくつかあるが
そのなかに思慮を欠く箇所があった。
「DVDで直せばいいという問題じゃない」である。
漫画・アニメ・ゲーム等、娯楽コンテンツにおける
性描写に対する自主規制に異を唱えたい心情はわかる。
しかし、モブ風のキャラクター(サスケだったか?)が漏らした
愚痴の中で「DVDで直せばいいという問題じゃない」と失言する。
これは禍根を残したと思う。
業界内外の中間搾取者が冷笑し
「それなら、修正を施した状態でオンエア版とビデオソフトが
同一内容になっても文句ないよな!?」などと揚げ足をとって
マウンティングする口実を与えてしまったからだ。
彼らは儲かる商材で安楽に商売ができればよく、
観客を楽しませたいという意識は毛頭無い。
だから圧力団体に迎合し、愛好家や制作者を守ろうとしない。
業界内の敵である。
案の定、このアニメが放映されてからというもの、深夜アニメ等で
オンエア版に魅力を損なう改変がされると、
ビデオソフトでも改悪された状態のままリリースされる、という
愛好家にとって冬の時代が長く続いた。
この作品の制作者に「責任がない」とは到底思えないのだ。
表現規制の是非については、私は「作品を守るべき」という考えである。
声高に主張するのでなく、水面下で愛好家やクリエイターが連携し
「規制をさせない業界の体制づくり」への移行を進めるべきだと思う。
有名タイトルを背負い、ネームバリューで
予算の後押しを受けて企画を進めたが
ストーリーを書けるスタッフを確保できなかったらしく
中盤から主人公パーティーが荒野を漂流する、陰鬱なシーンで
話数を稼ぐ羽目になり、1年の予定を2クールで打ち切られた。
キャラクターデザインは悪くなかったことと
オープニングテーマ・エンディングテーマが
ともに良作だったことが高評価である。