一人の少年の自殺から次々と投げかけられる定義。
「生きるとは何か」
「幸せとは何か」
「人は何のために生きるのか」
「この世界は誰が作ったのか」
「神は、だれが作ったのか」
どの問題定義も、それに対する答えも衝撃的だったけど、
やはり最終話の「神の存在の答え」の示し方は群を抜いて衝撃だった。
神になってしまったからこそ、世界の様々な出来事を目の当たりにし、
自分の存在意義のなさに絶望し。
最期に残された使命「博士に『神とはなんであるのか』を伝える」という行動を起こすため、
「神の自殺」に手をかけた。
「誰にも迷惑をかけることなく死にたい」という少年のとった行動が、
一つの星を滅ぼすことになろうとは、つゆ知らず。
この展開だとやはり「神が人間を作ったから、人間を作った神が消滅すれば人間も消えてしまう」
という答えにたどり着いてしまうのだけど、博士はどう考えたんだろうか。
ナッセだけが神よりも先に存在していたというのも気になる。
ナッセのような存在が無数にいて、「死がある生物」を作るきっかけを与えているのか…?
今回ナッセはその生物として「神」を生みだし(生むきっかけとなり)、その神から人間が生成された…?
ここはもう視聴者に答えをゆだねるところなのだろう。
そのナッセが選んだ、神候補、架橋明日と、妻となった咲。
消えることを恐れることなく「幸せ」を受け入れている明日と咲。
神の存在を知り、自分にとっての幸せを見つけている二人だからこそ、
すべてを受け入れることができたのかな。
自分も、最後こんな風に幸せだったといえるような日々を送りたいと
思わず思ってしまったラストシーンだった。
前半の神候補バトルからは想像がつかなったラストを迎えたプラチナエンド。
今まであまり考えてこなかった自分の死生観について改めて思考したアニメだった。
良作でした。