主要なキャラクターが思いもかけない形で次々と災害に飲み込まれていくさまは、天災の怖さを体現しているようでとてもリアルに感じた。
主要なキャラクターが退場するような作品は見慣れているつもりだったけど、この作品はかなり精神に来た。この手の作品によくある展開とならないように(自然災害の怖さをアニメで再現するために、見る人が『このあとお約束の展開がくる』と安易に想像できないように)綿密にストーリー展開を決めたのではないだろうか。予想がつかないだけに堪えるものがあったように思う。
犠牲を払ってそれでも最後まで前に進む主人公たちの姿に感動した。歩には最後までヤキモキするところがあったけど、最後にはちゃんと前を向いて進むよう成長できてよかった。
ラストは最後まで見てくれた視聴者へのサービス的な意味合いもあるのかな。大団円で終わった。
若くて感受性豊かだったころはアニメ見て結構ワンワン泣いてたけど、この年になってこんなに泣いたのってないしこのアニメは凄いよ。このアニメをちゃんと評価できるくらいみんな強くなったほうがいい。
日本から国土を除いたら何が残るか,生と死というテーマ(に陸上とヒップホップを添えたもの)を10話でまとめていてすごい.
シンプルな線で描かれる見ごたえのあるアニメーションはさすがサイエンスSARUという感じ.
おれは原作は未読で73年の映画を最近見ただけなんだけど,研究者/政治家目線の73年版とただのにんげん目線の2020,視点が変わるとテーマの見え方も変わってくるなあと思いました.
非常に評判のよろしくないアニメ版日本沈没。実写版や原作を見ていないので比較はできませんが、よくこの作品の批判に使われているご都合主義。まあ確かに現実からすればそりゃある程度現実離れしていますが、まあそんなこと言っていたら大半の作品は同じですよね・・・その世界観の中で成立しているならそれはそれでありなんです。まあ人がポンポン死にますしある程度覚悟して見たほうが良いとは思いますが、まあめちゃくちゃオススメはしませんが、そんなに批判する??という感じの作品です。
ストーリーの作りの粗さは目立つものの, 全体的には良かった。
偶然に頼るストーリーについて賛否両論ありそうだけど, こういう絶望的な災害で生き残る人ってこういう偶然が重なり合った中で助かるのかなと思うので私はあまり気にならないかもしれない。
1話の冒頭で歩が脚に作った傷, ろくに消毒もせず海水とかに散々浸かっていたので感染症が気になっていたけど, 最終話でやはりか…という感じ。
地震の揺れの描き方が弱くて, リアリティーには欠けていたと思う。
一番最初の地震は工事現場の足場が崩れたり, 転倒物で人が死傷するような揺れだったにもかかわらず揺れが小さく描かれていて, 揺れの映像から予測できる被害状況とその後の映像で明らかになる被害の様子との乖離が大きく違和感があった。
一番最初の地震のシーンに実際の地震の怖さ。また悲しい別れがあるも、前を向いて歩かなければならない気持ちのあり方の表現などリアルへのこだわりを感じた。ちゃんと災害対策しておかないと。ただ少し携帯が繋がりすぎではと思った。
△普通
一気に見てしまう面白さはあった。カイトが良いアクセントになっていたと思う。しかし途中の宗教団体のところは本当に何のためにあったのか謎だった。
評判が悪いのも頷ける出来でした。
作画は多少荒く感じますがそれは湯浅監督の持ち味で、キャラクターも個性がありました。地震描写もダイナミックで、リアルじゃないけど見ごたえはあります。主人公役の上田麗奈さんの演技もとても良かったです。楽しげな雰囲気からわがままな口調まですごく聞かせてくれます。
なので、一番悪いのは何よりストーリーです。まず本当に軽率に家族や身近な人が死にます。災害で命を落とすのは現実ですが、このアニメでは誰かが死んでもその後、その人の死を思い出したり偲んだりするシーンがほぼ無いです。だからキャラ達に共感ができません。人の悲しみとかありがたみを気軽く描きすぎていて、見ているこっちとキャラのテンションに大きな違和感が発生します。食料もろくに無く、怪我を負った状態で、中学生と小学生の姉弟が目の前で両親を亡くして、数日で忘れて元気に生きていけるとはとても思えません。
そしてレイプや窃盗などの犯罪はまだしも、体の一部が吹っ飛んだり、夜の営み的なエログロ描写も、災害がテーマの作品でやることじゃないし、津波の中を泳いだり、生身で気球で空に上がったり、何メートルも落下しても無事でいられる、物理的におかしい描写が多いです。
スポーツや五輪をほのめかす描写も、この疫病なご時世ではため息しか出ないし、マイナンバーなどの政治色を出されても何も響きませんでした。日本が嫌だとキャラが何度も口にしますが、いくら英語が話せても国外では移民扱いになるので、温かい歓迎を受けるのは難しい過酷な現実があると思います。が、この作品はハッピーエンドなので、主人公たちは夢を叶えて有終の美を飾ります。……興醒めです。
もの凄くリアルで、もの凄く作り話で。
どこか他人事、感情が表面的。
あえてのフィクション感、アニメ感を出す事で
初めて表現できる、そうしないと酷過ぎるから。
映像には湯浅節
感情を載せた言葉、表情だけが
心を描く手段とは限らない。