2023冬アニメの中でもかなり好きな作品でした。
いかにも青年漫画らしい、良く言えば鉄板、悪く言えば既視感のある設定の数々が、見ていて何とも言えない安心感。でも、全てにちゃんとヒネリがあって、パクリ少年漫画みたいになってないのが巧い。
一番はやっぱりストーリーでしょうね。主人公の兵馬の仇である付喪神とのバトル漫画かと思いきや、その付喪神がいきなり味方にいて、彼らと折り合いをつけながら兵馬が成長していく話が中心。もちろんバトルもありますが、日常シーン多め。
あとは、人間より人間らしい付喪神たち。そもそも付喪神は必ずしも敵ってわけじゃないので、根はいい感じの連中が多い。特に兵馬との相性最悪に見えて実は抜群の結。一期の時点では彼女がかなり重要キャラ。あなたも好きな付喪神が見つかるかも?
そんな付喪神が醸し出す和の雰囲気も、日本人には相性がいいと思います。「日本人ならギリ知ってるけど馴染みはない」モノが多くて絶妙に興味をそそる。薬研とか機織り機とか。あと読めない漢字がいっぱい出てくるのも好奇心を刺激される。
のっぺりした作画はちょっと古臭くもあって好みが分かれると思います。ただ、逆に崩壊の心配はないし、話数によって良かったり悪かったりすることもないので、安定感はあります。慣れれば気にならないし、むしろ個性にすら感じる。
話に全然駆け足感がなくて、割と丁寧に作られてたので「こんなにのんびりやってて終わるのか」って心配してましたが、案の定2期決定でファン歓喜。2期は7月らしいので、気になる方は今のうちに配信とかでぜひ。