正直な話、この作品に触れる前は「あたたたたた〜」からの「お前はもう死んでいる」で敵を倒していくだけかと思っていたが、実際は一部だけだった。
この作品はバトルシーンよりストーリーに重きを置いていた感じ。
この作品のテーマは結構多かったな。愛、憎しみ、哀しみ等色々あった。一言で表すなら「宿命の物語」だろうか。特に南斗六聖拳は正に悲しき宿命の物語だった。でも皆強いんですよね。宿命を受け入れるどころか、宿命の為に生きるという生き様が伝わってきました。
展開自体は割と読みやすい方かも。初登場時のトキ(アミバ)が少なくとも偽物だってのは分かりました。明らかに理由付けが弱かったので。
ユリアも死んではいないと思った。シンが追いかける描写が皆無なのはそういう事だったんだなと。あとこれはメタ読みだけど流石に退場が早すぎる。
サウザーは分からなかった。最初は秘孔が無いのかと思ったけど違った。
原作も途中まで読んだけど、モヒカン共の登場頻度がアニメ版は段違いで多いですね。結局は蹴散らされるんだけど、コイツら学習能力無いな…。直前の掛け合いや断末魔にちょくちょくシュールなのを混ぜ込んでくるのも良い。
この作品の名勝負や名言は枚挙に暇がないですね。レイ対ユダ、トキ対ラオウ(2回目)、ケンシロウ対サウザー(2回目)、ケンシロウ対ラオウ(3回目)等々。
個人的にはトキ対ラオウとケンシロウ対ラオウが特に良かった。この山場で北斗神拳伝承者や候補者としてではなく、兄弟の繋がりを見せるのは心にくる。
柔の拳ならラオウを倒せるかもしれないのに、あくまで剛の拳で兄を超える為に命を削って戦うトキは中々。
名言に関してはどのシーンも非常に印象的。
あと北斗の拳を語る上で外せないのはやはりOP。完成されていると思います。結構声高いんですよね。劇中のBGMも良い。
ところで、アニメを見ただけでは不明な点が幾つかあった。
なんでジャギが候補者だったのか、何故トキがサウザーの謎を知っていたのか等。
("あの"イチゴ味で一部出てたが)
非常に見応えがある作品でした。