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全体
とても良い
映像
とても良い
キャラクター
とても良い
ストーリー
とても良い
音楽
とても良い

週刊少年マガジンの大人気ラブコメのアニメ化集大成。

多く散りばめられた伏線を拾い集めながら次の展開を予想し、"リアルタイム"で作品のストーリーにのめり込みながら毎週水曜0時を待ちわびていた頃がとても楽しかったけれど、こうやってきちんとアニメコンテンツとして完結まで導いてくれたのは本当に素晴らしい。
ストーリーは限られた時間の中でとても上手くまとめられていて映像も綺麗でとても良かった。

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以下ネタバレを多分に含みます

ブランコ…の話は置いといて、アバンでナガスパのプールを詰め込み、お参りなどを取り上げたあと、すぐに学園祭をメインとしているのが、アニメから期間が少し空いた映画の構成としては素晴らしかった。
(試験の時とは異なり、)原作通りに「○○の場合」を順番に映像化して各キャラを平等に扱い、数々の問題を乗り越え、観客がそれぞれ感情移入をしたところで風太郎の選択を見せるという形はやはり上手いなあ、と。
記憶違いじゃなければその後に「私と姉妹」「私とある男子」の内容を持ってきていたと思う。
11巻の冒頭はこの話になるけれど、いきなりここから映画が始まってしまうとアニメだけ追ってきた人が思考を整理するのが大変だし、平等に5人を扱った上でクライマックスに持っていくというのは本当に"分かってる"。
勿論カットされてしまった部分も多かったけれどしょうがないかな、と。
映画の上映終了後に原作読んでない人の5分の4が嘆く光景は本当に面白かった。

学園祭準備冒頭で四葉が風太郎のいる教室を覗きに行くところのアレンジも好き。
春場ねぎ先生がこのセリフは絶対外すなとおっしゃっていたようだけど、さりげないものの上手く映画全体のテーマとしても捉えられて結末が分かってからだと(or分かっていると)筆舌に尽くしがたい混み上げてくる感情が生じる(はず)。

さて、ブランコの話。
四葉についてもややカットされてしまった部分はあるけれど、ブランコのシーンをちゃんとある意味クライマックスとしてそこに向けてストーリーを進めているのが良かった。
ただ、ブランコには本当に重要な意味が込められていて(※個人の意見です)、ストーリーを入れ替えた関係上仕方ないとはいえ、「私とある男子」のブランコがちゃんと描かれなかったのが少し残念だったなあ。
ブランコは勤労感謝ツアーで登場して、「ちょっと落ち込んだ時はそのブランコに乗ってみたり…」と述べられていて四葉の負の感情を表すメタファーとして登場しつつ、四葉と風太郎の思い出の場所、そして恐らく2人が何か特別なものを感じる場所として描かれている。
また、最後の試験のときのナガスパの観覧車に乗った時に、(アニメで登場していたかは覚えていないが少なくとも原作には)ブランコの鎖が"枷"として印象付けられるような作りになっている。(もしかしたら自分みたいに1コマずつ意味を考えながら漫画に大量の付箋を貼って考察しているようなおかしい人じゃないと見逃すようなシーンかもしれないけど。)
「私とある男子」での表向きでは笑っているように見えて実は色々抱えこんでいる(と考えられる)四葉が描かれていて、本当に重要な役割を果たしているのだろう。

そのような"ブランコ"の表現があった上で、様々な困難を乗り越え、最後に再びあの時のブランコに乗って、風太郎がその四葉の"枷"を外す。
最高の表現じゃないですか??
本当に春場ねぎ先生は表現が上手すぎる。
まだまだ分かってないことがいっぱいありそう……

いつだって四葉は風太郎のそばにいた。
そんなにお互い好意を表に出してはいなかったけれど、確実に支えあって人生を歩んでいて、最高の関係にあった。
本当に好き。

無限に言いたいことあるけどここらへんで。

尺の関係上一花や二乃(特に一花)に関しての深堀した話は残念ながらカットされてしまっていたが、原作では色々と描かれているので、アニメしか追っていなかった方も是非原作漫画の方を。

去年聖地巡礼行ったことで「あ!ここだ!」というのがほぼ全て分かって画面外の情景も浮かびやすくてのめり込めた。是非皆さん聖地巡礼も。

あとどうでもいいけど、(自分が)風太郎と同い年なはずだから、多分同じ大学の同級生なんだろうなあ。どこの学科なんだろう。
4年で卒業して翌年に結婚か……
僕は来年風太郎が結婚したのを横目で見ながら研究室に籠って研究してるんですかね……
風太郎め。



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