格別目新しい設定、物語というわけではない印象。
新海誠の過去作や、アニメ・マンガ好きが大好きな設定をこれでもかと詰め込んだ作品という印象で、まさに集大成的なものだと思う。
彗星による町の消失は、どこかここ数年の地震や津波による被害を連想させられる。
美少女との入れ替わりでおっぱい揉むのは男の永遠の夢だし、
口噛み酒なんてウェっと思うけど三葉ちゃんが口から出した白いトロトロした液体ならどうよなどと変態的妄想が膨らんでいくのも良い。
全力で走る女の子は痛々しくすっ転ぶというのは時かけを思い出した。…勘ぐりすぎ?
「ユキちゃん先生」みたいなちょっとした仕込みも巧い。
キャラデザの田中氏、「あの夏」というアニメがかなり好みでそれ以来気になっている人。
今回作画監督が別ということでどうなるかやや心配だったけど、キャラデザの魅力はそのまま活き活きと、かつ大衆向けに丸くなった感でとても良い作画だった。
声優さんの演技も音楽も、
全てにおいて高いレベルでまとまった作品。また観たい。
原作は読み切りしか読んだことがないが、当時の印象も、この映画の印象としても、主人公に都合の良い設定だという印象が共通している。
自分が小学生の頃には身近にやはり難聴の同級生がいたこともあり、当時の苦々しく恥じるべき過去が思い出されて、共感する部分もあったり、逆に不自然に思える描写もあった。
原作からはカットされた要素などもあるそうだし、
無理に映画に詰め込んだのか取ってつけた感のある後半の植野やほかの旧友たちとの絡みもいっそ削ってしまっても良かったのではとも思う。
なんにせよ色々考えてしまう作品ではあるけど、それは障がいのある人たちとの接し方についてみたいな事ではなくて、このフィクション作品をもっと満喫したいので原作全巻読んで補完してみたい、そう思える作品ではあった。
全体的にはクオリティの高いアニメーション、ヒロインの可愛さなどもあって良い作品だと思う。
しかし主人公の仕草が女々しく描かれすぎてるとこが気になったかな…
ラストの涙のぬぐい方はないわーって思った。