Annictサポーターになると広告を非表示にできます。
とても良い

けいおんをまっさらな気持ちで見直して見ました。
放送当時欠かさず見てましたが、内容を忘れつつあったので、初視聴の心持ちで鑑賞しました。

冒頭から作画が魅せる作品ですね。
唯というキャラクターの魅力が動きだけで伝わります。
本来遅刻しそうになったパンをくわえたまま走るシーンなんて、使い古されすぎてギャグにしかなりません。
そんなチープなシチュエーションを『自分たちは現代風にアレンジして蘇らせてやる!』という制作側の意気込みが伝わってきました。

今改めて見ると、唯って本当に残念な感じの女子高生だったんだなーって笑えます。
すごくいい子なのは冒頭のシーンからわかるけど、それにしてもガッカリなタイプのキャラ。
その残念でガッカリな感じがキャラの良さにつながっているのですから、よく考えられたキャラだと思います。

他の部員たちも個性豊かですね。
常識人の澪は、クールなようでやっぱりロックが好きだったり(あそこまでギタリストの名前が出てくる女子高生は絶滅危惧種じゃないだろうか)。
律はお調子ものなところがかわいいですし、なにより部で一番バンドをやりたがっていたところが好印象。
律がいなければけいおんの物語は始まらなかったわけですしね。
紬もお嬢様キャラらしい可愛さがあり、ファーストフード店で律をマネしてポテトを箱から出すシーンが特によかったです。
全体的に嫌味なキャラがいないので、作品全体を通してキャラをすべて好きになれるアニメです。
この難しいバランスを見事に成功させたスタッフは、さすがの一言ですね。

さらにこの作品を語るなら、オープニングとエンディングは欠かせないでしょう。
明るくポップなオープニングは、楽しい雰囲気や可愛さが伝わってきて視聴者をワクワクさせます。
その対となるエンディングでは、ロックゆえの毒というか、反抗心のようなものを見せつけられ、けいおん部の面々に「私達はただのんきな女子高生じゃない」と頭を殴られたような気分になりました。
可愛さとカッコよさの両立とでもいうべきか、とにかくオープニングとエンディングの映像はこれだけでもすばらしい出来です。
中でもエンディングで左右をにらむ澪のシーンは、他のアニメでは見られない表現で、なおかつ曲調と合わせて最高にハマってました。
一話を見終わったところでベストシーンを決めるなら、このスタッフの挑戦を感じられる、左右をにらむ澪のシーンを推したいです。

名作と呼ばれるにはわけがある。
一話目から楽しめるいい作品でした。



Loading...