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全体
とても良い
映像
良い
キャラクター
良い
ストーリー
とても良い
音楽
とても良い

ウイスキー 🥃✨
『駒田蒸留所へようこそ』

・タイトル「ようこそ」について
“ウイスキー業界の氷河期”という表現から、現在の蒸留所の実態に触れるというノンフィクションさは、まるで観客をその世界に連れていくかのようなキャッチコピーです。最後のシーンで繰り返された、無知でやる気のない社会人という典型は、この家族の物語を潜在的に際立てています。実際に、記者の男性主人公は「ウイスキーの世界」に魅了されました。

典型:

  • 「強く惹かれる興味」や「好きなもの」がない
  • ウイスキーに詳しくない
  • 自身の仕事について悩んでいる
    (「一度興味を持ったら成長する」という過程は、まるで物語のように構成されています)

・サックスフォン、音楽について
イントロムービーやオープニングシーン、バーのシーン、そしてエンディングテーマでさえも、劇場の左側のスピーカーからサックスの音が聴こえてきます。バーのシーンはまさにジャズ・スタイルが似合う舞台設定で、アルコールと夜が持つジャンルとしてのハードボイルドの側面を、幾度も多面的に描いたように感じます。例として: 流れる時間の速さ
最も印象的なのは貯蔵庫の火事のシーンで、電源が映し出される静かなカット(職業体験の初日、反応の悪いスイッチ切り替え)から突然の電話、燃え上がる炎と消防車が描かれる際にもサックスによる演出がなされています。このBGM使用には独自性があり、一種の楽器による継続的なメイン演奏は良くも悪くも目立ちます。

・誰にでも分かりやすい物語(未来へ)
劇場に到着する前に思い浮かぶテーマ「特定のお仕事についての楽しみ/悩み」「日本産ウイスキーの需給」「経営者の抱える問題」のように、簡単に想像することは出来ても、実際に何が起きていて何が問題なのかが分かっていないことがあります。それに対して、どういったメッセージ性を持ち、どのような結末で“仕事”という人生の一部を物語を描くのかが明確になっています。今作でいえば、『家族のお酒』から『廻り続ける独楽(コマ)』という『未来』までをラストシーンで積み上げ、「ようこそ」という掛け声によって観客を招待しています。
また、集団としてだけではなく、個人の役割も重要視されています。しかし、映画を見た後の私が、主要な登場人物の名前をフルネームで言えないのは、25分のキャラクター紹介に慣れてしまったからでしょうか…? どちらかというと、紹介文の短さによって覚えるのが難しかったことよりも、既存の集団の視点に目を奪われ、新しい関係性と時間経過に追いつけなかったのかもしれません。
(大人な恋愛模様を隠すことは非常に上手でしたが…! 🐧)

もしこの映画が、視聴者に「ウイスキーを飲んでみたい!」と思わせ、実際に行動をさせたのであれば、それは彼らの思いが叶ったことになるでしょう。



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