司、素の性格がなかなかでした。常に自分の気持ちを踏み躙り、緊張を強いられる環境ではなかなかな性格にでもならなければやってこれなかった、のかもしれません。
鏡に映る構図が印象的な話でした。悟の傷を隠す場面で悟の背中、口紅するジンの口元、(傷のない)悟の顔。仕事の予定を桂木と話すフロントミラーに映るジン。イメージと潰しの練習をロンの前でする司の回想の前に、車の窓に映る司。飛行機の窓ガラスに潰したペットボトルと映る司。並べてみると、裏を語る(裏表がある、激しい)司と表で動く(裏表がない、少ない)ジンの対比、のような気がしました。何にしても緊張感を覚える場面が多く、それが印象に残りました。面白かったです。
追記。グラス越しに映るロン、ペットボトル越しに映る司もありました。悟とジン、司とロンもある気がしました。