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 初め、天の河の空に無いことが印象に残りました。印象に残った灯りは街灯がひとつ。それが添い寝やに行きたい気持ちに見えました。その時も天の河は無くて、どこか何かを違えてしまっているような、楽しさのない違和感をその夜の描写に感じました。後から考えたら、ナズナがやる気がなかったのは吸血鬼の超感覚的ななんかアレで、来訪者が求められていないことを察知していたのかもしれないと思います。昼ではなく、夜にもなりきれない、コウだけが触れられた水面で、案外出会いにはそんなところがあるのかもしれないとも思いました。その夜のコウだけが触れられた水面で、出会いには一期一会のところがあるのかもしれないと思いました。
 そうして夜空に注目していると、その夜の持ち主、今回の来訪者白河の、少女の頃の天の川は今までの天の河と違う感じがしました。また、今夜を墜ちる時、街並みがどこか天の河のように見えました。天の河には個人個人で、もしかしたらその時々でも違って、それまでに経験したことのない感情の奔流が乗っている、ように見えました。
 今回は(吸血鬼の能力として)壁抜けができることがぬるっと明らかになりましたが、驚愕してる白河(と視聴者)だけを置き去りに、説明なしに進んでいったのが面白かったです。
 ナイトプールと夜のプール。ナイトプールがあんなにも光に溢れていたのに、天の河には見えませんでした。夜のプールは水面の反射だけしかなかったのに天の河のようでした。
 第1話の天の河(など夜空)を見返しました。天の河でもいくつも描かれ方があって面白かったです。初めて夜出してしばらくはいくつ違う色合いの天の河が続きます。ブランコの場面で無くなって、SNSを見ている時の天の河は街の明かりに押されてるような感じを受けました。酔っぱらいとハイタッチした(しようとした)後の夜空は天の河はありませんでしたが、不思議と楽しさを感じる夜空で面白く印象に残りました。
 第4話9分27秒あたり、真夜中12時のアキラの天の河と、第3話9分あたり、明け方4時頃の遠くに見える天の河が同じ印象のもので(3話のほうがまだ少し遠くぼやけてみえる)、時間帯が違うと考えたら変な感じで、やはり心情が編み込まれていると思います。その心情は言葉で解き明かすことができないからこそ、この天の河の形を取っていると思います。あらためて夜空が恐ろしく素敵な作品だと思います。第5話のお風呂上がりの、どこか湯上がりのような空も好きでした。
 夜空は水面のようで、心も水面のようだと書いていて考えました。
(追記)水面に溶け出すような今回のまぐわい(吸血)の描写は白眉だったと思います。ガン見…いえ、見入りました。



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