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とても良い

18話は今のところかなり好きな回でしたね。

冒頭では、仕事の延期を知って素直に喜んでいる主人公の姿が描かれます。正直この時点では「アイドルとしてのプロ意識は大丈夫なのか?」とも感じるのですが、逆に言えば、それほどまでに主人公自身はまだ“普通の女の子”の感覚を失っていないとも言えます。しかし、本人の自覚とは裏腹に、周囲から見た彼女は既に名実ともに売れっ子アイドルになっていました。

この回で巧いのは、その変化を直接説明するのではなく、“アイドルになる前からの友人”を側に置くことで視聴者に自然と補完させる構造になっている点です。かつて当たり前のように隣にいた存在が、少しずつ遠くへ行ってしまう。その距離感が、説明ではなく空気感として滲み出ている。だからこそ、友人側の寂しさが非常にリアルでした。

特に「ファンと友達どっちが大事なの!」という問いかけは印象的です。理屈で考えれば答えなど簡単には出せない質問なのですが、多分あの場で友人達が欲しかったのは正論ではなく、「友達だよ」と言ってもらえる感情的な『安心』だったのでしょう。既に多くのファンを抱える“アイドル”になってしまった主人公に対して、「自分達はまだ特別なのか」を確認したかった。その感情が見えるからこそ、このシーンは妙に切ない。

ですが、その後にノートを間違えて持って行ってしまっていたことが発覚し、物語の空気が一気に変わります。ここは子供向け作品としてもかなり丁寧な伏線の張り方で、視聴者にも分かりやすく配置されていました。

そして、そのノートを通じて明かされるのは、主人公がちゃんとアイドルという仕事と向き合っていたこと。表面的には以前と変わらないように見えても、見えない場所で努力し、悩み、考えていたことが分かる。つまりこの回は、「主人公が変わってしまった話」ではなく、「変わらない部分を残したまま別の世界で頑張っていた話」だったのだと思います。

だから最後には、寂しさだけではなく温かさが残る。アイドルという存在になっても、主人公の本質そのものは消えていなかった。そう感じさせてくれる、かなり後味の良い回でした。



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