シロッコの台頭、ジェリドの復活とマウアーの登場、ガブスレイ・Zガンダムと敵味方の新型機の登場、ファとの再会など後半への橋渡し回。
主人公カミーユは宇宙に浮いてるシーンが多く出番少なめ。
大人の争いに巻き込まれてしまったカミーユとフォウ、これはZ全体のテーマだろうと思った。そしてフォウという名前を褒めるカミーユと嫌うフォウ。ジェリドの件と同じく、また「名前」がキーワードになっている。
アウドムラ離脱は12時、作戦決行は12時、フォウの帰還は12時。12時に終わってしまうシンデレラ・フォウ。
「カミーユ」という名前を褒めるフォウ。物語のきっけけとなったジェリドとの騒動と対比的で面白い。
ミライ一家の誘拐、ホンコンを火の海にすると脅すなど、ベン・ウッダーの卑怯さが目立つ。冷静に状況を指揮するハヤトに対し、軽薄な行動で人質になってしまうアムロはやはり未熟に思えてしまう。
ミライさん登場。7年たって母となったミライさんに対し、やはりアムロの変わってなさ、幼さが際立つ。
後半、サイコガンダムとのホンコンシティでの市街地戦。漢字の並ぶビル街での戦闘は迫力があり見どころ。黒く巨大で、ビーム兵器の通用しないサイコガンダムは今までのMk-IIの敵とは違う異質な恐ろしさがあった。
タイトルの「白い闇」は霧の事だけでなく、アムロ自身の葛藤のことも指してるのかも。アムロの数少ない理解者、ベルトーチカによって奮い立たされたアムロは前作のような活躍を見せた。視界の失われた霧の中でも敵の位置を当てるのは驚異的。1stではテーマになかった「宇宙へと戻る方法」が主目的になっているのも面白い。
それぞれの方法で戦うブライト、カイ、ハヤトや母になったフラウ、ミライと対比して、何もしていないアムロが印象的。そしてMSパイロットに甘んじているクワトロも同じか。前作では若者側だったアムロが、今作ではさらに若いカツに責められるのも1stから時代が進んだことを象徴している。
前作1stで名舞台だったジャブローの再びの登場。MSVで設定されたザクタンク、ジムキャノン、グフ飛行試験型、ジムスナイパーなどMSも豪華。水上をウェブライダーやホバーで滑って戦うシーンはガンダムシリーズでも珍しいのでは。地球戦に入り、ジェリドは地球にこだわったセリフが多くなった印象。