原作を読んでとても好きだったから、違うところが結構あって残念に感じた。原作の読後の満足感みたいなものはなかった。映画の尺に収めないといけないから省かれることは仕方がないのだけれど、それでもカットが多かった。改変もされていて、見ている最中あれっこんな感じだったっけって思うことがあった。黒髪の乙女の性格が少し変わっていて、原作の方がおしとやかな感じがした。原作では一年の出来事を一夜でまとめていたため、違和感はあった。まあでも、それはご都合主義だけど仕方ないかと思えてしまうのがこの作品のパワー。
批判ばかりしてしまったけれど、原作と映画は別物と考えるとあの独特な表現方法や世界観は素晴らしかったし、唯一無二だと思う。原作では事務局長の印象はあまりなかったけど映画では神谷さんの声がぴったりでより魅力的に感じた。黒髪の乙女の他人の価値観ではなく自分の価値観で生きているところが好き。それにやっぱり「ここで出会ったのも何かのご縁」という言葉がだいすき。人との縁を大切にする黒髪の乙女が素敵だし、わたしもそんな風に生きたいと思わせられる。人とのご縁を大切にして生きようって思える作品。