プリキュアにとって、これまで友達だった子が相容れない敵で、倒さねばならない相手だった。
キリヤくんの生まれる世界が違っていたら、こんな運命(プリキュアと戦うこと)にはならなかったのに。
その運命を、彼は変えられなかったが抗ってみせた。
「戦い、相手を傷つける」のではなく「自ら負けを認めた」。
「敵として負けること」は宿命(変えることができない絶対的なもの)だった。
しかし(結果的には負けているが)「相手を思い、自ら闇に還る」という道を選んだことは、運命(努力で変えられるもの)に抗ったといえると思う。
彼自身は「運命を覆す力はない」と言っていたが、勇気をもって抗った。
彼が「プリキュアに消滅させられる」運命でなかったことは、まだ救いかもしれない。
視聴日:2024/2/23(金)
脚本:川崎良/演出:上田芳裕
これで泣くなという方が無理がある
キュアホワイト生誕祭として。その1話目。
「運命を変える勇気を持って」という、キュアホワイトのキリヤへの悲痛な叫び。
「ぼくには運命を覆す力はない」と、キュアホワイトを傷つけることを辞め、使命を放棄するキリヤ。
キリヤのその行動は、やはり「勇気」からのものだったと感じたキュアブラック。
組織への裏切りでもある部下の行動が解せず、「プリキュアの何らかの能力である」と理解しようとするイルクーボ。
理不尽な運命があったとして、それに抗う力は「勇気」であるという旨のおばあちゃまの言葉が今回のお題。
ここに集った4人それぞれの、運命や勇気への捉え方の違いが面白い。
これ以降2期が終わるまで、モテ設定もあるはずのほのかにお相手が居たことはなかった。ほのかは最後までキリヤを忘れることができなかった。つらい。
また、表向きはほのかの当番回だけど、ほのかを想うなぎさの当番回として楽しむことも出来る。そんな、無印屈指の重要回。
泣けるプリキュア
本日の夜実況。感想は大筋、前回と変わらないとして。
おばあちゃまの「運命」に関わる助言。
事情を知った上での助言として観ると味わい深い。
ほのかの誕生日だったので、いつもの通り当番回の視聴。
私好みの黒髪ロング少女であるほのか。そのモテ設定にも関わらず、モテ描写はシリーズ冒頭と、木俣くんからのアプローチぐらい。そんなほのかの、キリヤとのロマンスを含んだエピソード。
「運命に立ち向かう」とは、プリキュアだったかもしれないおばあちゃまの言葉でもある。この回がシリーズ構成の川崎さんによるものであることからも、シリーズ全体のテーマと密接に関連した重要回であるとわかる。
「自分自身の運命に抗えない」としながらも、込めた想いと共に、プリズムストーンをほのかに指し出すキリヤ。
戦いを観ていたイルクーボも、リーダーとしてキリヤを罰する立場でありながら、キリヤの決意を尊重して石をプリキュアに預けたままにする。
「プリキュアマーブルスクリューは使わない」「あなたはほのかのこんな姿が見たかったの?」など、無印プリキュアを代表する名台詞はどこまでも熱いし、涙を隠すような古典的な雨演出もよい。
大マジな回である一方、Aパートには意外にも、亮太やポテチと関連したクスッとしてしまうシーンもある。
本編とあまり関係ないこのサブタイも、Aパートの雰囲気に由来している?
運命に抗う力というテーマを提示してちゃんと回収したストーリーの流れが素晴らしかった。終始重めだったがメッセージ性のある回でした。あと原画3名ってどういうことなの…
マジで重い
日曜の朝にこれやったんか?って感じ