警報アナウンスが響き渡り、地球は未曾有の悲劇に見舞われた―
C.E.(コズミックイラ)73。
ザフトによるユニウスセブン落下の衝撃波は、都市を打ち砕き、津波が逃げ惑う人々を呑み込み、地球に深い傷跡を残していった。
恐怖と混乱のさなか、一体のモビルスーツが打上げの時を控え静かに空を見上げていた。
その純白の機体-STARGAZER-と共に星の世界を想うDSSD(深宇宙探査開発機構)MS開発チーム所属、セレーネ・マクグリフ。そしてまた一人、星の見えない黒煙の空を冷たい眼差しで見上げる地球連合軍ファントムペイン所属、ストライクノワールのパイロット、スウェン・カル・バヤン。
重ならない彼らの視線の先に、星はまだ見えない・・・
※ネタバレありの感想
結末に至るまでの過程でなんともいえない鬱展開が続き新鮮さを感じる。
スウェンがパイロットになるまでの経緯とパイロットとして虐殺作戦に参加し、仲間を目の前でむごたらしく殺され、なんともいえない。
敵方であるスターゲイザーのパイロットと最終的に二人で帰還することになる結末には温かさを感じる。
しかしこれまでの様々な経験を見ているのでこれもなんともいえない気持ちになった。
酸素限界ギリギリで無事帰還できた後の2人の行く末が気になる。
スターゲイザーの惑星間航行のための推進機関の設計は非常に面白かった。
序盤でユニウスセブンの破片が地球へ落下する描写がある。
デスティニーで宇宙でのパイロット側の視点は見ていたが、被害者側の視点はここで初めて見れてよかった。
コロニー自体の落下を止められたのに破片でここまで被害が出てしまうんだなと恐ろしさを知れた。