冒頭のバイクでのすり抜けのような粗雑だけど力強い生き方をする若者たちの青春群像という感じのアニメ。
今回、久々に観たが、短い尺(と言っても1時間20分ほどあるが)でまとまるように、実はシナリオは練り込まれているのではないかと思った。知り合いが主役メカをパクってきて、主人公の目の前で謎の組織に殺されたり、ルームシェアが一般的ではなかった頃の作なのに、奇遇というか、話の都合というか、知り合いの女の子たちとヒロインが一緒に住んでたりして、展開にまったく無駄がない。
そして、多分にアメリカB級映画っぽい展開をしているのを感じた。無駄にエロを盛り込むとか(枕営業上等)、すぐ死ぬとか、残酷描写とかも含めて、B級映画的だ。主人公が破れて終わる展開、当時のアニメでは新しかったと思うが、これもアメリカン・ニューシネマではよくある結末(ニューシネマではなくても、映画「ロッキー」だって、負けて終わっている)。
全体としては、アニメが「大人の鑑賞に耐える」と言われようとして足掻いていた時代のパワーを感じる。