プリキュア映画史上最高と言っても良い一本だと思います。
ララを中心に一本筋の通ったストーリーで、前半では、テレビシリーズとはまた違ったひかるとララの豊かな表情や、言葉を発さないユーマとの交流がわかりやすく丁寧に描かれ物語に引き込まれます。後半では、敵との戦闘シーンは近年のプリキュア映画同様に非常に高水準であり、本作ではあまりスポットの当たらないスターとミルキー以外のプリキュアにも見せ場がありアツいですが、テーマソングである「Twinkle Stars」のシーン以降が最も感動的でしょう。
劇中でも印象的な場面で多用され耳に残るフレーズや、例年のような戦闘応援のためではないミラクルライトの使い方など、本作でこの歌が重視されていることがよく伝わってきて、かつ最終盤でしっかりと効果的に物語に歌を落とし込んでいました。その後のシーンでは、言葉はなくともララとひかるのことがユーマの心に刻まれていることが分かる描写で心に響くものです。
全体を通して、宇宙人との交流・ひかるの繊細な心情やララの成長・星と宇宙をテーマとしたスタプリならではの大スケールな描写が70分に丁寧に詰め込まれており、非常に満足度の高いプリキュア映画でした。
また、テレビシリーズ最終回も本作のラストを思い出すと、ひかるはこの作品での思いを胸に宇宙へ飛び立ったのかもしれないとまた違った感慨を抱きました。