第8話は、従来の「百合アニメ」というジャンルに新たなページが追加されたような、圧倒的な演出のパワーに満ちあふれた一話でした。
一般的なアニメーションにおいて、セリフは状況や感情を説明するための手段として用いられがちです。しかし、今話における言葉と画面の構築は、全く異なるレベルで機能していました。
「セリフ」単体を切り取っても、あるいは「映像」のカットだけを眺めても、そこにはどこか空白が残るように作られています。そのふたつが寸分の狂いもなく重なり合った瞬間、単なる「言葉+絵=状況」という足し算を超えた意味と感情のうねりが立ち現れます。
また、視聴者にすべてを説明し切るのではなく、余白を残して「読者(視聴者)の解釈」に委ねる姿勢。それこそが、作品に底知れない深みを与えています。まさに良質な文学作品や国語の文章題を読み解くような知的な興奮に満ちています。
「かわいい女の子たちがお酒を呑んで戯れる」というキャッチーな枠組みを借りながら、その実、表現として到達している地点は非常に尖っていて誠実です。これまでの百合アニメの常識を心地よく打ち破り、アニメーションという媒体だからこそ表現できる「言葉と映像の化学反応」を見事に証明してくれた傑作回でした。