よく練られていて、心理描写の生々しい回だった。
美城常務の案は、おそらく一般人向けでなく出資者向けの企画。
既存のファンや現場スタッフへの配慮を欠くが
視覚的に洗練されており、(金策という)実利に即している。
既存のグループに属する渋谷凛を、新規プロジェクトに起用することは
社内での引き抜きといえる。美城常務の視点からすると
「埋没」していた人材を抜擢した、というところだろう。
当人は戸惑いつつも、評価に納得しているようだし
島村は謙虚で、出番があるだけでもありがたいと思っているのか
異を唱えなかったが、本田未央は違った。
プロダクションの看板ユニットと思っていたのに
渋谷凛のみ新規プロジェクトに選ばれ
自身が渋谷凛の才にぶらさがる存在、と役員にみなされたことを察知した。
だから猛反発し、ソロ活動を言い出した、ということがわかる。
実力を役員に認めさせるには、それしかないと思ったのだろう。