満を辞して描かれた三宅日向にまつわるエピソード。
彼女たちは見たこともない雄大な南極の景色が眼前いっぱいに広がっているというのに、そのことはそっちのけで三宅日向のことを気にかけてしまっているその描写が凄かった。ここの描写に、彼女たちが南極へ求めた答えの一つがあるのだと思う。そしてその場で真っ先に水を飲みに行くのが三宅日向というのも素晴らしい。
そして何と言ってもラストシーン。もう顔面グッチャグチャにして拳を握りしめながら見てた。このシーンは、第6話「ようこそドリアンショーへ」にて描かれていた三宅日向という人物像、そして三宅日向と小淵沢報瀬との関係性の描写による裏付けもあって、より説得力のある力強いラストシーンとなっていた。
あっという間にこの作品も終盤に差し掛かってきた訳だが、ここまで振り返ると、本当に良く出来た作品であると感じる。それぞれのキャラクターの台詞や描写に説得力があり、それによってキャラクターがしっかりと一人の人間として生きている。脚本もアニメという媒体を存分に活かしたストーリー展開で、どんどん引き込まれる。気が早いが既にこの作品を見て良かったなという満足感が凄い。あとはどういった形でこの作品を締めくくっていくのか、非常に楽しみである。