警察vs自衛隊という展開は非常に魅惑的なものがある、ロマンとでも言うべきか
「もう一度この国は戦後からやり直すことになる」という内戦の様相漂う日本への米軍の介入が迫った場面での台詞も然り
巧妙に踊らされた結果として対立構造に置かれた警察と自衛隊の姿や、現状を把握できていない上層の現場との剥離、そして柘植の言う蜃気楼の如し幻の街だったりと、本質的な部分を省いて回る社会の中で何の為に自分は生きるのか...みたいなものを言いたかったのかなぁ
戦争が何かの手段のためではなく、それ自体が目的というところが特にそう思わせる
MiG亡命事件とかPKOの問題を実際のものとして体感してない、あるいはその時の社会の空気感を知らないお子様には分かり得ないものがあったような気もする
まさにそういう自分こそが、虚構の平和の中でそれを実際のものと信じて生きる人々の一人のようにも思える