キャラクターがとっっっても魅力的な一話でした
まず、MEMちょ。彼女の底抜けの明るさとかアホっぽいキャラ演じる姿の裏に、実は不遇の境遇を経てなおアイドルの夢を追い続けてきたという過去があって。そんなサバ読みも含めてタレントとしての自分に引け目や自信のなさを感じながらも、それを隠すように明るく振る舞うことの儚さ。上っ面をきゃるーん♡と飾り立てながらも、内にはアツい思いを燃やす泥臭さ。
完璧な自分じゃないけれど、それでも精いっぱいに夢を目指してる、そんな画面の向こうのMEMちょの等身大の姿につい応援したくなってしまう。
そして、有馬かな。彼女もMEMちょみたいに完璧でないとこに魅力の種があるんだけれど、MEMちょの自他共に認めるようなものとは違い、傍から見れば彼女は完璧なのに彼女だけが自分をそう思っていないのだ。
大きなきっかけになったのが、マジ恋でアクアと黒川あかねが結ばれたこと。私だけがアクアの魅力や才能に気付いていたと思っていた…、アクアだけが私のことを見てくれていた…。そんな二人だけの繋がりみたいなものを感じていたのに、彼はあっさりとあかねに絆されてしまったみたいで。
アクアを取られてしまったことは、子役時代から人から評価され続けてきた有馬かなにとって、ただある人から肯定されなくなったというだけではなく、自分で自分を肯定できなくなってしまう材料にもなってしまったんだと思う。
だからこそ、かなはB小町のセンター争いにも及び腰で、卑屈になってしまう。でも、本当は演技だけじゃなく歌唱の実力もあったりと、かなは彼女が思っているよりも遥かに魅力が詰まってる。完璧主義でストイックな故に、自分を愛せない彼女だからこそ、その心の隙間を埋めてあげたいと愛おしい気持ちが湧き上がってきてしまう。