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とても良い

臨海学校。どうしようもなく痛感させられるのは、みんなはフツーに眠れる中のに自分だけが眠れないこと。「やっぱり自分は普通じゃないのか…」という思いが中見の胸を刺す。

そんな夜の七里浜の午前4時、曲は約束通りに待っていた。そこは、二人以外の他には何も水面を揺らさずに、空の星を海に映している二人だけの砂浜で。そして、眠れない二人が休める場所のない世界の中で、今この瞬間だけは中見と曲の二人だけの世界が広がっていた。

そんな夜空の下で、二人は互いに曲と眠る時が、中見と眠る時が一番よく眠れると打ち明け合う。それが示すのは、二人にとって互いに二人だけがこの世界で息をする居場所をくれるということだったように見えていた。



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