・主人公がチート
・一方的に惚れてくるご都合ヒロイン
・強い魔物をあっさり倒して褒められる
この辺の設定は、もうこの手の作品を見るなら今や覚悟しておくべきことなので、しょうがないかなと個人的には思います。
ただ、タイトルで期待値を上げておいて、実際の内容がそうでもないのはなんとも惜しい。このタイトルだと、「解雇された不幸な中年が、悠々自適なスローライフを手に入れる話」をイメージすると思いますが、なんかちょっと違うなぁと感じる部分が多いです。
解雇されてもあっさり新しい生活を手に入れてしまい、また魔王軍に対する未練もあまりないようなので、わざわざタイトルにまで入れた「解雇」に悲壮感がない。
「30代」というのも微妙で、仕事を失っても取り返しのつかない年齢では全くない。事実、30代が足枷になるわけでもなく普通に無双してるし、若い美少女にもモテてます。30代の設定が生きてないので、主人公が20代でも成立してしまう。視聴者の年齢層に合わせて共感を得ようとしているのでしょうけど…。
「スローなセカンドライフ」も、多くの人は悠々自適に農家やるようなのをイメージすると思いますが、実際は冒険者として危険な魔物と戦ってるので、そういう生活をスローライフと言っていいのかは疑問。
あとは、ヒロインのマリーカの巨乳推しとダリエル大好きがちょっと食傷気味ですね。それ自体はいいんですが、1話に1回はお約束みたいに必ず出てくる演出なので、お腹いっぱい。
そういうところを無視しても、特に面白いわけでもなく、かと言って観るのが苦痛なほどつまらないわけでもない、無味無臭のゆるファンタジーアニメ。毒にも薬にもならないので、そういうのが好きな方はぜひ。
以下4点のうち1つでも好きなら楽しめると思います。
①可愛い女の子たちの共同生活
②凄腕教官のチート無双
③能力バトル
④ 今をときめく声優陣
スパイアニメを期待して見るとガッカリします。実際には破壊工作・戦闘・暗殺・人質救出など、やってることは特殊部隊です。諜報活動は皆無です。
※スパイとは「秘密裏に敵や競争相手の情報を得る人」です。
スパイの女の子たちも、スパイ能力より「毒が効かない体質」とか「事故を起こして相手を無力化する」とかの異能が最大の武器なので、能力バトルものに近いです。衣装も機能性より可愛さ重視。ただ黒いだけで全然スパイらしくないです。
SPY×FAMILYの方がよっぽどスパイしてます。まぁ萌えアニメにリアリティを求めてもいませんが、それにしたってフィクション性が強すぎます。
教官は世界最強のスパイなのにまともに教えることができず、指導は全てOJT。それは方針なので仕方ないにしても、スパイ技術とかコツとかの描写はないし、女の子たちはどこが成長したのかさっぱりわかりませんので、「教室」というタイトルにしたのはミスリードだし、やっぱりスパイものとして面白くない。
さらにストーリーは特に盛り上がるところがないし、教官はチートすぎて萎えるので、自分は面白く感じられませんでした。目玉の「不可能任務」も成功率1割未満っていう数字だけで、どこが不可能なのかよくわからず、あまり驚きがありません。
クラウスではないですが、「このお遊びにはいつまで付き合えばいい?」となってしまい4話まで観て挫折しました。自分には合わなかったのでしょうね、残念です。
細かいことを気にしたら負けなタイプのアニメです。可愛い女の子と、彼女たちの能力、そしてスゴ腕教官のチートを楽しむのが正解。
恋愛×友情×ファンタジー
いわゆる「今の関係を壊したくないので恋愛に踏み出せない」系のストーリー。
作品に登場する大学教授の「まどろっこしい」という言葉通り、ずーっとじれったい。そういうのでときめく人にはたまらない。
恋愛ものとしてしっかり面白いだけでなく、海と陸で違う人種、封建的な地方文化、町に伝わる伝承、タイムリープなど色んな要素があって、ただの恋愛ドラマで終わってないところが最大の魅力。
主要キャラはみんな恋愛脳で、三角関係どころか六角関係くらいなので人間関係はだいぶ複雑。常に何かギスギスしていて、必ず誰かが浮かない顔をしているので、ストーリー自体はあんまり明るくない。でも、最終回で明かされるこの作品のメッセージを見ると、それまでの25話が全て伏線だったと納得しました。
ちさきの行動や美海のラストに批判が集まりがちだけど、個人的には紡が優遇されすぎなのだけが不満。光とまなかの勘違いの元凶であり、要をちさきと引き離したうえ、ちさきだけが陸に残る原因を作った張本人。そのうえ最後は全部自分の思惑通りで、おいしいところを全部持っていく。彼がいないと主人公の4人はいつまで経っても先へ進めず、物語が成立しなかったので、存在するだけで周りを引っ掻き回すようなキャラにした事情は理解できる。でも、最初は間違いなくいい奴だったのに、後半に全てを見透かしたような態度とぶっきらぼうな言動をあんなに強調する必要はなかったと思う。ああいうのが岡田麿里の好みなのかもしれないけど…。
全体的なクオリティは抜群。
宇宙世紀らしい重い雰囲気と、どこか人間的に病んでて勘のいいキャラクターたち。さまざまな勢力の思惑が入り混じった難解さ、そこに巻き込まれていく子供たち、見ている方が不安でジリジリするような戦場の雰囲気など、ガンダムらしさがちゃんと表現できてる。さすが御大。
ただ、言葉足らずな富野節が物語をわかりにくくさせてるのと、戦闘シーンが凝りすぎてて何が起きてるのか分からないのは低評価。
ストーリーに関しては、まだ顔見せのご挨拶といったところなので、判断が難しいところ。キャラクターと世界観の紹介という役割に関しては120点だと思います。
配信で一気見したんですが、まず、こんなクオリティの高いアニメを地上波でやっていたことに驚きました。
細かい動きまで徹底的にこだわった美麗作画と、その作画の魅力を最大限に引き出す演出が最高の一言。
主人公の小路ちゃんは、性格が良いことに加えて容姿端麗、成績優秀、スポーツ万能と、非の打ち所がないほどの完璧主人公。(短所がないわけではない)ただ、1番の魅力は底抜けの純粋さです。
ストーリーは小路ちゃんの友達との出会いとふれあいが中心。基本的にはいわゆる日常系なので、そんなに大きな起伏があったりはしません。
小路ちゃんの一番の魅力である純粋さを描くことに振り切った脚本なので、それに気付けると本当に楽しめると思います。