近未来刑事モノのように始まるこの作品は、やがて近未来の体制、体制下に飼いならされた市民たちの歪さにまで話が拡がり、アウトロー側との対立に留まる刑事モノの枠を超えていく。
体制の正体はグロテスクだが、それを倒せば、世界に類を見ない繁栄と秩序をも崩壊させてしまうことでもある。
かなり面白いが内容は高度で、半分も理解できたか自身がない。
が、理解ができなくとも随所に登場する近未来ガジェット、都会の風景描写のセンスの良さ、男性キャラクターのカッコよさだけで楽しめる。
女性キャラクターが悪いというわけではない。
甘いありきたりの優等生のようだったヒロインが修羅場を重ね、最終回で新入りを迎える。
最終回のこのシーンは第一回との対比が鮮やかで、彼女の成長を象徴する熱くセンスのいい締め方だと思う。