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全体
普通
映像
良い
キャラクター
良い
ストーリー
良くない
音楽
良い

作画に関して。最初こそ背景の書き込みやらキャラクターの動きが丁寧に描かれており、特にEDのサビの映像がぬるぬるだということが話題になったほど素晴らしい作画をしていた。が、中盤あたりから息切れしてきて、スタジオバインドの最低限は出せていたかな~という感じだった(最低限とはいっても、不満なく見れるレベルではある)。音周りの不愉快さはなかった。話のテンポ感は、これも中盤から悪くなってるな~と感じた。

この作品で一番問題なのは内容そのものである。『日常回』というのは、その作品のファンに対しては最強のカードである。好きなキャラクターたちが何気ない日常を過ごし、その中でキャラの掛け合いがあり、推しの笑顔があり、(人を選ぶ)笑いもあって見終わった感想として『あ~^心がぴょんぴょんするんじゃ~^』という感じになる。だが、こういうのを(面白さの観点から見て)神回であると勘違いしてほしくない。というのも、『キャラが素晴らしいのであって、話(ストーリー)は大して面白くない』場合が大半であるからだ。作品のオタクは、そのキャラを愛しているが故にストーリーの中身がスカスカでも楽しめてしまうのである。お兄ちゃんはおしまい!はそれでしかなかった。TSしてしまったまひろだからこその物語を期待していたのに、ふたを開けてみたらほぼ女児のまひろちゃんがいろんな女の子と遊んでいるだけだったのだ。そんなアニメを神アニメ(面白いアニメ)と言ってしまったら、いったい何が面白さなのかわからなくなってしまう。世の中の風潮では、リコリスリコイルやぼっち・ざ・ろっく!が面白いとされている気がする。だが、こいつらはキャラが良いアニメである。リコリコは暗部の暗躍的な要素が希薄(話の畳み方もゴミ)だったし、ぼざろは『陰キャがバンドをする』という点は大して活かされていないのである(5話や8話の陰キャの爆発的な部分が大してなかった。あくまでもラブコメ作品のツンデレキャラ、クールキャラ的なキャラ付けに成り下がっていた)。

ストーリーの面白さとは何なのかを、ストーリーがおしまいなこのアニメを見ることで改めて考えさせられた。後半は特に、まひろがTSしていることにメリットを感じなかった。個人的には女性の行動やTSした兄の行動のリアリティが欠如していたと感じ、この作品が持つことができる最大限の面白さで楽しめなかったと思う(まあ原作が悪い可能性も否定できない)。ただ、見てくれだけ良いキャラがスタジオバインドの作画で動いているのを脳死で見て楽しむことができる人種や、話の深さを求めずに日常回を摂取したい人種にとっては見てて楽しいかもしれない。最初の3話はまあまあ見れた



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