引きこもりのダメニートな緒山まひろは、ある日目覚めると“女の子”になっていた!?
鏡に映る美少女が自分だと分からず混乱するまひろのもとに、飛び級で大学に入学した天才科学者である妹・緒山みはりが現れ、飲み物に怪しげな薬を盛られていたことが判明する…!
もう2年も外に出ないで
いかがわしいゲーム三昧…
たまには働いてもらわなきゃ!
みはりによる“女の子になる薬”の経過観察として、突如女の子として暮らすことになったまひろにとって、トイレやお風呂、スカートやブラジャーなど“女の子の生活”は知らないことばかり...。
さらに、みはりの中学時代の同級生である穂月かえでやその妹・もみじ達とも知り合い、まひろの日常はどんどん賑やかさを増していく。
苦難の連続に、果たして“元”お兄ちゃんの運命やいかに…!?
癒しだわ~
最高だわ~
推せるわ~
きゃりーさん最高
この物語は何を描いていたんだろうと振り返ってみると、やっぱり「自分らしい自分」や「ありのままの飾らない自分」ということなんだと思う。
女の子になってしまう以前のまひろの姿は直接的には描写されないけれど、ひきこもりがちな性格や「お兄ちゃんは変わった」というみはりの言葉から内に閉ざしたような姿が容易に想像できる。でも、その一方で、子どもの頃のまひろは妹想いの優しいお兄ちゃんということも語られる。
何かがきっとまひろを変えてしまったんだと思う。子どもの頃から大人になるその間で、何かがまひろを内に閉ざさせてしまった。
でも、また再びまひろは変わった。みはりの薬で女の子となってしまい、女の子としてのアイデンティティに曝されて、新しい女の子としての生き方や女の子たちとの新しい繫がり。全てが未知で新しい自分だったけれど、そこに浮かび上がるのは素のまひろ自身。今まで何かから自分を守るようにまひろを覆っていた殻からまひろは解放された。
女体化してお兄ちゃんとしてはおしまい!になってしまったかもしれないけれど、それ以前のおしまいな人間だった自分を少しずつ忘れることができた。そうして生まれ変わったまひろの姿というのは、ダメ人間に成り果ててしまう前の自分。そして、それはすなわち優しいお兄ちゃんだった頃の自分。だから、元のとはすっかり変わってしまった兄にこそ、みはりは昔の一番大好きだった頃の兄の姿をふと感じてしまうのだ。
そして、まひろにとっても、最初は女の子になってしまったことに戸惑いしか感じていなかったが、最後には自ら元の男に戻る選択肢を拒否した。それはただ女の子としての新しい自分を気に入ったということ以上に、プレッシャーから解き放たれたありのままの自分になれたという実感があったからだと思う。変わってしまったことで、まひろはむしろ元の素の自分に戻れたんだと思う。
そんな変わることで本来の等身大の自分を見つける物語、生きづらい世の中で新しい世界に解放されていく生き方。それが「お兄ちゃんはおしまい!」という物語だったように映った。
TSかつ百合兄妹もので日常を繰り広げるという斬新な設定もさることながら、変態的なこだわりとも言える超絶作画と巧妙な演出で、何気ない日々が尊いものであるということを視聴者にこれでもかと訴えてくるので、感情を揺さぶられずにはいられない。特に最終回の作画には感服した。定点カメラから見たような角度から登場人物全員にバラバラの動きをさせるとかスゴすぎ。スタジオバインド万歳。
お兄ちゃんが可愛すぎたな
色彩が優しくてリラックスして癒された
話題になるだけあって様々な部分で熱量の入り方が本当に凄いアニメだった
まひろちゃんかわいい
でもこれだけ人柄が良かったらやり直しとかしなくても友達いっぱいで楽しい人生送れそうだけど...
作画とキャラの魅力に全振りという凄く判り易く面白い作品
メモ
Date:2023/3/26-2023/4/9
Score:93.4 (互:98)
各話平均:9.38 /10.0
脚本:9 /10
映像:10 /10
音声:8 /10
全体:10 /10
とにかく日常芝居が素晴らしい。特に第6話、第10話あたりだろうか。単に日常系の目線でも楽しめるが、TS物である事により一層その細かな挙措を観察する価値があり、ジャンルとのシナジーが生まれている。
全体的にクオリティが傑出する分突然作画のノリが変わる部分もちょっと気になるが。
内面的には、まひろの物語としては最終話の選択でなすべき事はしていると思うが、みはりについてもう少し深掘りして欲しかったかもしれない。(この手の作品だと大抵「なんだか遠くに行っちゃった気がする」みたいなエピソードが入ったりする。)
がやはり芝居が良い。テンプレ表現に甘んじないという覇気をこんなにも感じる作品はそうそう無い。
主人公の性別が変わっちゃうアニメって昔からあるけど、その中でもかなりの傑作なんじゃないでしょうか。元気で楽しいOPは必見。
内容(後述)もさることながら、キャラデザもいいし、細かい動きにこだわった作画は気合い入ってるし、劇伴も作品の雰囲気に合ってるし、声優さんもピッタリだし、文句のつけようがない。
内容の部分は、男が女の子に変わってしまったことによる体や生活の変化への戸惑いや、女の子として社会を生きていくための順応とその過程が見ていて楽しい。また、中学生女子あるあるは男では知らないこともあり興味深い。成人男性が女の子の姿を借りて女子会や中学校に潜入しているような新鮮さも味わえる。
おそらく設定を中学生にしたのが大当たりなんだと思います。基本的には女の子になってしまった男が男女の違いに戸惑う話なんだけど、そこに中学生特有の女子あるあるや思春期の悩みをうまく融合させることでより面白くできている。これが高校生や大人だと、男が女性になりすますには難易度が高いし、単に男が女性のフリをするだけになってしまうので気持ち悪い。逆に小学生だと心も体もそこまで男女の違いがないから面白くない。でも中学生ならまだ子供な部分が残ってるので、男みたいな話し方とかクセが残っていても変じゃないのでそこまで女らしくする必要もない。ついガニ股になっても、スカートが履き慣れてなくても問題はない。
自分はTSアニメがあまり得意ではないですが、この作品とらんま1/2だけは普通に楽しめました。
エンディングで謎のキャラが出てたので、2期あるかもしれませんね。ただ。女の子1年目で目ぼしいイベントは出尽くした気もするので、ネタをどうするか。原作ストックあればやれると思いますが。
独特と言って良い感じの雰囲気で非常に安定した作品でしたね。
開始時はあえて見なかったのですが、見てよかったなと。
TSモノでは定番の辺りは踏みつつ、さらにはちょっと攻めつつも嫌味にはならない感じは上手いなぁと。
主人公のまひろが、あの部屋からは想像出来ないくらい良識的であることがポイントですかね(笑)
順応性の高さは性格的なものか、お薬の影響なのか…
原作読者として大変楽しみにしていたアニメ。
キービジュアルの時点では原作と大きく離れており不安になったが、杞憂だった。
とにかくよく動く映像と、まあなんというか生々しい表現の数々。
アニメの映像としては今期でダントツの出来だったのではなかろうか。
ストーリーとしては可もなく不可もなくの可寄り。
原作では絵柄も相まって大変ふわふわした雰囲気で話の生々しさを抑えていたが、
アニメになると少々下品な側面が強くなってしまっていたかな、というのがやや残念。
バランス感覚としては原作の方が優れているが、攻撃性ではアニメの方が上かな、といった具合。
目立つという意味ではこれ以上ないほど目立っていたので戦略としては良いと思う。
音楽はまあいつもの阿知波節というかなんというか、
ブズーキやエレキギターは流石に自重しているもののちょくちょくアトリエ感が顔を覗かせていたのはご愛敬。
もう一人の方の曲も含めて、全体的にいい雰囲気にまとまっていた。