欲しかったのは愛されて「いる」という揺るがない証拠。しかし、日記を読んでも、槙生と話しても、自身が愛されて「いた」ことは分かってもそれ以上は分からない。そんな不満の原因を求めてそれは怒りとして学校をサボるという非行や槙生たちへの反抗という行動が引き起こされた訳ですが、もちろんそれでも解決することはない。
小説中に描かれた死。登場人物は嘆き悲しむしかできない。いつだって死は過去で、自身の欲しいものを手に入れることは叶わず、嘆き悲しむしかできない。そんな事実が涙となってようやく・・・ようやく彼女に悲しみを与えたという展開は実に切なく、それでも実の母の死を実感できる確かな一歩になっていると願いたくなる〆でした。