幸い笠町君との恋愛絡みを引き摺ることなく、姉の深堀りがはじまった。私自身、ある意味そんなに普通の人生を送ってはいないし、わりと槙生みたいな物の見方や話し方をしてるから、ふつうに生きようとしている人とのやり取りで生まれる齟齬や、思春期にふりまわされているような朝とのやり取りで絶妙なリアリティを感じる。自分も昔とは違うし、過去に近くにいた人たちももう以前とは違う。皆それぞれが、ふつうだったり、少しそうでなかったり、違った道を歩いてきて、それぞれが微妙な後悔や迷いを抱えて、それぞれが違う立場に立っている。そうして今改めて話してみたら、昔感じていたのとは随分違うのだろうな…と思わず考えてしまった。