いちごには、あおいが「いちごにはアイドルのオーラがある」という他者からの自信があったが故にアイドルとしてのレールを外さなかった。それに比べてあかりには踊りも歌も元々の才能が何も無かったと言っても過言ではない。
しかし、彼女には最初から力があった。それが笑顔。スターライト学園に入学失敗してしまったとき、彼女はそれでも笑った。アイドルを続け彼女にしかできない笑顔が周りを幸せにし、引っ張り上げてきた。今では彼女はトップアイドルと言ってもいい。
と、ここでふとアイドルマスターシンデレラガールズの島村卯月が思い出される。彼女は「私には何もない。笑うなんて誰も出来るもん」と公園で泣きながら言ったが、アイカツ!とデレマスとの大きな違いとして、前者はあくまでファンタジーで見る者を楽しませ高揚させることを主眼に置いている。デレマスは現実のアイドルを描きたかったとインタビューで読んだことがある。
同じアイドルアニメ、同じ笑顔を扱ってもこれほどまでにシナリオが変わるんだなぁとしみじみと思った。個人的にはあかりがようやく報われた話なのではないかと感じた。