Annictサポーターになると広告を非表示にできます。
とても良い

人付き合いがニガテな湖の魔女が唯一心を許すのは、昔馴染みの商人ティエン。
新しいローブが気になる、とふいに彼女の口からこぼれる乙女心を見落とさなかった。
デキる男だ。翌日には大量の商品を抱えて彼女の元に。色気づくことに抵抗があるカワイイ魔女さまは、おしとやかな緑のローブをお買い上げ。
されどいきなり着るのは恥ずかしくて…。なんなら口紅だってつけられなくて…。両頬をつねって赤くするのが精一杯のおめかし。コイツ、萌えすぎるだろ!!!
彼女の背伸びにハリージュは気がついているのだろうか。素材を片手に少し疲れた表情を見せる彼は、そこまで気が回っていないだろうな。彼女の少し赤い頬には気が付かず、されど瑞々しさを失ったレタスには目が行く無骨な男よ。軽々しく腕をつかむなノンデリカシー!顔がいいから許す!
1ヶ月後の再会に心を躍らすロゼは水面に漂う。いつもの鹿に啖呵を切ろうと振り向いた瞬間そこにいたのは…ティエン様!?
新品のローブの先にあられもない姿を見られてしまった…。動揺を隠せない魔女さま。
魔女さまはその魔力と引き換えに嘘がつけない体になっているらしい。気になるアイツにすべてをさらけ出してしまう。体だけでなく心まで。ヤバいヤバい、弱点全部言っちゃったよ。
ひとまず冷静になった。こんな形で新品のローブをお披露目することになるなんて…今はもうそんなことどうでもいいか。
騎士様の心に残っていたのは鮮やかな緑のローブではなく、緑を失ったレタスだったらしい。
飯食え飯!彼の優しさが一ヶ月のルーティンを突破してきたようだ。
お貴族様のお掃除レクチャーもあり、幾月ぶりの綺麗なテーブルでまともな食事を摂る魔女さま。
美味しそうに頬張る魔女さまを見つめる騎士様の表情は、依頼相手の体調を心配するだけには思えないほどの、優しさで満ちていた。



Loading...