原作既読。そもそも論として、無人島サバイバル試験は原作でも個人的にはそこまで評価の高いエピソードではない(こういう展開は今後も何度かある)。そのため、どれだけ上手く作ってもストーリーとして「良い」止まりであり、アニメとしては設定の分かりやすさや伏線の張り方が重要になると考えていた。序盤の1〜4話、宝泉周りは比較的シンプルな内容だったこともあり面白く観られた。しかし、それ以降は誰を視聴者層と設定しているのか疑問に思うレベルで、試験内容の分かりづらさ、登場人物の配置の意図、各キャラクターの行動原理などがことごとく伝わってこない。一方で、どうでもいい部分は妙に丁寧に描写されるなど、取捨選択も理解し難く、原作を読んでいる身からすると首をかしげる構成だった。結果として、かなり出来の悪い作品になってしまった印象。本来キーパーソンとなる人物の解像度もほとんど上がらず、この状態では今後どれだけ上手くアニメ化しても作品に深みは出てこないだろう。アニメだけではこの作品の魅力は伝わらず、原作が好きなだけに残念な気持ちが大きい。とはいえ、2年生編はここからが本番という印象で、内容的にもかなり面白く、アニメとしても映像化しやすいエピソードが続く。ここまで頑張って観た人には、このシーズンで離脱せず、5期以降まで付き合ってみてほしいと作者に代わって弁明しておきたい。制作会社については個人的には糞中の糞認定だが、唯一評価したいのは天沢のメスガキ感をこれ以上ないレベルで表現できる声優をキャスティングしたこと。この一点だけは素直に良かった。