終わってみれば、百合×酒をベースにしつつ、キャラクターそれぞれの趣味趣向や価値観を自然に溶け込ませ、制作陣が思い思いに趣向を凝らした良作だった。3話だけはかなり独りよがりな演出で外れ値と言える出来だったものの、それ以外は素直に楽しめた。キャラクター同士の関係性では、回りくどいグジョセン×ジンランちゃんが後半にかけて一気に良くなり、最終話のプレゼント交換のエピソードは派手さこそないが心に染みた。総じて実験的な取り組みではあったが、百合作品としては過度に湿度や生々しさを前面に出すのではなく、情緒や機微を詩情のような形で表現した点が印象的だった。そのため受け入れられる層も広く、視聴者ごとに異なる楽しみ方ができる作品になっていたように思う。制作会社としての表現方法としても、十分成功していたのではないだろうか。OP/EDは間違いなく今期の大賞。