最後のライブ(特に「愛は衝動」)を終点とした場合に物語を作るのであれば、もっとやりようはあっただろうと思う。映像も、作品を通して好き嫌いはさておき、崩れることなく安定していたので、なおさらもっとできたのではないかと感じてしまった。序盤からビオラをヴィランとして据え、マイムジ構文をなぞることでカタルシスを得る方法を踏襲したのかと思ったら、それすらも不完全燃焼に終わってしまった。ビオラは仲町あられという存在の「影」として置きたかったのだろうが、その陰影を際立たせるような話にはなっておらず、結果として何がしたかったのか、よく分からない。これなら初期のバンドリのように往年の王道バンド路線でよかったのではないか。あるいは、仲町あられにもっと焦点を当て、再起の物語として描けばよかったのではないか……など、さまざまなもどかしさを感じる。どうしてこうなった……。