阿良々木ではないと信じたいはこっちの台詞だ。幽霊相手なら性犯罪を行ってもいいのか?
八九寺の正体が判明するところは実に見事で、八九寺の不愛想な態度は思いやりで、戦場ヶ原の攻撃的な態度は奥ゆかしい自己防衛で、羽川の登場は偶然ではなかった。「あなたのことが嫌いです」という台詞への感性は阿良々木の人格を深く印象付けると共に、『化物語』の言葉への向き合い方、心理(トラウマ)への洞察をも象徴しているように思う。
結局「蕩れ」を引用してやや曖昧に返すのは腑抜けてないかと思わないでもないが、まぁそこまで真っすぐではないのが阿良々木の良いところなのかもしれない。