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花、なかなかの不条理系である。最後の人々は燃やした花が原因なのか?(その割に折角描写した国の人々との同一性を示す描写がなさそうに見える)だとすれば焼却処分するのは何とも迂闊だ。
瓶、意味ありげでそうでもない描写が多い様な。前半のノリで行けばニノは絶望して死んでしまいました。おわり。なんだろうが、「命令、なら…」の僅かな表情の綻びに二人の信頼関係(奴隷関係を形骸化させた蜜月)を読み取っても良い気もする。ただ別れ際の薄い影などあからさまに不穏だし、物語と同じ結末が標準解なのだろう。
室内調度や食事の描写が丁寧で実在感があって良い。

キノの旅とよく比較されているが正直枠組みが近いだけでテーマ性はかなり違う様に思う。キノではそれぞれの国の制度に焦点が当たる事が多いが、イレイナは基本的に個々の人間を見ている。というか瓶の話の様に必ずしも国が明確でないので必然的に人が中心となる。制度は「なぜこうなってしまったのか」という面白みがある一方分かってしまえばそれで終わりだが、今生きている人間はそこに現在のドラマがある。差別化の必要があるとしたら(いやどう見ても違うでしょというのが私の気持ち)そういう部分になるだろうか。



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