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白澤の言葉を期に桃の意識改革が進む一方、シャミ子は(表層的には)宿敵と単純に考えている。しかし「いつもの桃」を求めているところに特別な感情の端緒を見出しても良いだろう。
シャミ子を助けに行きたいという桃は「わけわからない」と自分でも言っている訳だから、ここは意識していないにせよ恩返し以上の気持ちがあると解釈すべきか、それとも単に「助けられた」のは無意識下の記憶なため混乱していると見做すべきか。「効率が悪くても 根拠が希薄でも」「放っておきたくない」というのはつまり結果よりも姿勢の話だから、ここにそれ以上の特別な感情を見出すのはやりすぎの可能性が高いか。

原作p.97では「私 小さい頃の記憶 あまり無いので 見てみたいです」に対して「…わかった」となっているが、アニメでは「…」のところに僅かな相槌が入ることで、シャミ子への心配から来る躊躇いだけではなく境遇への思いやりが故に合意に至ったことが示唆されており、「…やっぱり やらせるべきじゃなかった」などの台詞とも共鳴して味のある表現になっている。



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