〈第44話時点のメモ〉 「人類の為」と言ったりしつつ結局誰もが個人的な動機で戦っている。(いやピクシスは違ったか。)ヴェーバーの信念倫理(どういう信念で行動するか)と責任倫理(どういう結果を求めるか)という話があるが、この場合結果とは「人類」という抽象物に過ぎず、結局誰もそんなものに全身全霊を賭ける事など出来ないという人間観なのだ。では何故エレン側が勝つのか? それは単に非効率な官僚的組織の断罪だからだろうか。(河野真太郎『戦う姫、働く少女』ではこうした図式を「シャカイ系」と呼んでいる。)
とはいえヒストリアが「超悪い子」と言いロッド・レイスも「フリーダ…ぼくが…」などと宣うのはやや悪夢染みてもいる。エルヴィンが本気で団員全ての命を賭したのに対して何と軽いチップだろうか。