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全体
とても良い
映像
良い
キャラクター
とても良い
ストーリー
とても良い
音楽
良い

あなたは学校が好きですか?
「がっこうぐらし」では意図せず学校に泊まり込むことを余儀なくされた学園生活部が活き活きと日常を過ごし、日夜サバイバルを繰り広げる作品だ。
学校が好きという言葉もこの極限状態だからこそ、メンバーの結束のために掲げられた言葉であったはずだが、主人公由紀はまさに学校が好きという言葉を証明するかの如く色んな学校の中のイベントを企画し、心の底から楽しむことにより、辛い現実から目を背けることに成功した。
作品全体のイメージも常に明るく笑顔を絶やさない。
途中、新しい部員のみーくんが加入するが、彼女も次第にここの生活のルールに馴染んでいく。
全ては生き残るために。
彼女らはパンデミックが起き、迫るゾンビの中に取り残された生存者のグループである。
彼女らにはルールが必要だった。
それが部活という形で互いに繋がれたことで今日まで生き残っていられたのである。
あなたは学校が好きだろうか。
この物語は3か月という短い期間のとても濃い彼女たちの生活の記録である。
辛い現実と向き合わなければならない場面が何度も訪れるが、「私は学校が好きだ」と彼女たちはみな笑顔でいう。
その言葉を聞いたとき、物語は卒業というエンディングに向かう。
とても長い話を観ていたように感じるが、たった12話しかない短い物語は終わる。
私は出来るだけ理詰めで物語を俯瞰しようと努力しながら、最後まで視聴したが、振り返ると最後には感情移入が止まらなかった。
これから観る方がいれば、ぜひ私と同じく理詰めで考えながら視聴することをおすすめする。
よく見れば実は細部まで、リアリティを追求した辛い現実が描かれている。
その中で、彼女たちが理性を保って生活していく方法が学校生活を守ることでだった。
世界が極限状態となってしまったことに彼女たちの責任は一切ない。
完全な被害者である。
しかし、理不尽さを嘆いても事態は解決しないのだ。
がっこうぐらしは終わりを迎えるが、卒業した彼女たちの旅はこれからも続いていく…。
願わくばアニメの続きという形でもぜひ観たい面白い作品だ。



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