弱者が強者に挑み、弱者が敗れるという捻りもない部分をどう面白くすれば良いか。
オバロを観て感じるのは、作品全体テーマがこの部分に頑なに挑戦している点が凄く新しく感じる。
1期はアインズに感情移入し、2期からはアインズにどう挑むのかという周りのキャラからの視点が増し、3期はアインズウルゴウンというキャラクターが1期の感情移入した好感度をそのまま逆転させるような構成になっているのが面白い。
特に2期から主役になったともいうべき、クライム君とブレインさんの存在が放送中は気になって仕方なかった。
ガゼフが一騎打ちで敗れるという分かり切った結果でさえ、その人間ドラマの先が気になって面白く感じた。
ガゼフを通じて二人の成長がしっかり描かれていたのが◎。
特にブレイン役の遊佐浩二さんの演技が素晴らしくて、悔しさや無念さが声に乗って夢中になって観てしまった。
オバロ3期で残念なのは、最終回でアインズと冒険者モモンが対峙するという自作自演展開をしたが、これは個人的にはスケールが小さく感じてしまったのでマイナス要素だと思っている。
アインズウルゴウンとしてはもうほとんど完結してるようなところがあるため、主人公は冒険者モモンとして正直もっと未知なる敵と相対して欲しかったな。
カルネ村関係の話も、アインズ様のしもべたるルプスレギナが逐一監視をしていて介入待ちの中の戦いだったため緊張感がまるで感じなかったのはいただけない。
お気に入りのブレインやクライム君だけでなく、ガガーランやイビルアイなどの冒険者チームの出番を4期は期待したい。