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全体
とても良い
映像
とても良い
キャラクター
とても良い
ストーリー
とても良い
音楽
とても良い

開始1分で最初の見せ場がやってくるため、往年のファンはもちろん、観てる観客全員がまず息を呑むと思われる。新宿で派手なカーチェイスから始まり、テロリストがパンツァーファウストをぶっ放すと冴羽リョウが愛銃のコルトパイソンから357マグナム弾が発射され、見事に1発で打ち抜くスタートには思わずあのシティーハンターが蘇ったと心の中でガッツポーズをとったくらい良かった。
ストーリー自体はかなりオーソドックスな脚本ではあるが、そこに演じるオリジナルキャストの面々とゲストの依頼人の進藤亜衣(声;飯豊まりえ)が非常にマッチしていて演技面でも一切違和感がなかったから驚きである。ストーリーの中で亜衣のキャラクターを丁寧に掘り下げた話が展開し、リョウと香が彼女を守る道筋が本当に面白かった。
リョウが亜衣をパブに連れて行ってお酒を飲むよう仕向けたのは、ああやってストレスを解消させて胸の内を色々吐き出させてスッキリさせてあげたかったんだなと…大人じゃないと分からないリョウの気遣いが沢山あって感動した。
XYZの掲示板も時代を超えて現代版としての演出も工夫が凝らしてあり、ドローンの存在やペッパー君もとい海子坊主君の扱いも可愛くてほっこりする場面があった。敵キャラとして山寺宏一演じる御国真司というキャラクターもわかりやすい悪役であって、でもちょっと憎めない感じもあり不思議な魅力があった。
また、大々的な宣伝のあったキャッツアイの3姉妹も味方側でちょっとだけ活躍し短いシーンながら大きなインパクトを残したと思う。
海坊主のバトルはどれも派手で、ギャグからのシリアスも完璧。
ラストの死神ドローンとの決着も脳波コントロールだからこそ冴羽の方に勝機があったという伏線も張ってあって、銃撃戦の精密なコントロールを見せる場面はこれ以上の格好良さはないというくらい素晴らしいものの連続で楽しかった。
劇中では、TVアニメのときの主題歌がこれでもかと流れる。それが懐古ファンにはたまらなく良い。まだ終わらないで…!と思ってみていると容赦なく流れるエンディングテーマGetWildは画面下に字幕で歌詞がついてTVシリーズと一緒なのがにくい演出で号泣。TVシリーズの名場面ととに曲が終わりラストのCパートがあってFinとなる。
昔のファンも、この作品が入り口になる新規の人もとにかく見やすくて丁寧なテンポでシティーハンターの世界に浸れる素晴らしい作品に仕上がっていた。
エンジェルハートは別世界線だが、もしそこに至るなら彼女のウェディングドレスは涙なしには見れないだろう。
少しチープなところがまたいいんだ…シティハンターは。



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