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全体
とても良い
映像
とても良い
キャラクター
とても良い
ストーリー
とても良い
音楽
とても良い

初めて見る間桐桜と衛宮士郎との出会い。
バイトで怪我をした士郎のお世話をしに来たという少女は最初は瞳の色が沈んでいたけれど、1年半も経てば彼女の瞳はキラキラしていた。
始まったのは、とある少女を輝かせた衛宮士郎という男を知るための物語。私はこの第一章をそう捉えることにした。
士郎はなぜ慎二を友人と呼ぶのだろうか。いつも嫌味を言われていることに気付いているのだろうか。はたから見たら一成との付き合いの方が友人関係に見えるが逆なのだろうか。
第1章の時点で慎二は士郎に何を期待しているのか読み解くのが非常に難解だ。自分より弓道が上手い士郎の部活復帰を願っているように見えるがそれにしてはとても嫌そうに接する。兄さんは自分を嫌ってる人を好きになるという桜の台詞の裏付けは次の章まで持ち越しになっているかもしれない。
開始30分ほどたってオープニングタイトルが流れる。ここでようやく画面にBGMがつき、場面が転調してテンポが変わる。
セイバーや凛との出会いは蟲じじいのナレーションで飛ばされるのも新鮮な驚きだ。
言峰綺礼がゼロの結末を語るというのも初めてみる。
その後のバーサーカー撤退後凛と別れ、帰り道に慎二が自信満々で登場するのは驚くというより笑う。
予想通り慎二の操るライダーは負けるが、蟲じじいの登場で再び驚かされる。
衛宮切嗣がこのルートかなり頻出ワードのようだ。
翌朝、桜の傷をみて士郎は初めて慎二に対して怒りを見せ、凛を味方にする。
士郎の行動の早さは藤姉にも及び、先手必勝で桜を泊まらせることを了承させる。他のルートでは見られない士郎の決断の早さはとても良いと思う。
次のシーンで佐々木小次郎が一瞬で死に、アサシンが産まれ、葛木先生が死んだ。
ここの理屈は観ていても説明は一切ないが、映像としての見ごたえは充分あった。
いつものキャスターのフードがない素顔が出たのも嬉しかった。
個人的にキャスターと先生は好きなペアだから大変悲しいが仲睦まじい様子は見られたのでよしとする。
慎二が士郎の自宅まで来たのは初だろうか?慎二に対してこの映画は2回士郎がマジギレするのが忘れられない。
桜はそんな士郎のストレートな感情を見せられて高揚した表情をしている。
走り高跳びで桜は士郎に惚れたこと。士郎はそこに差し込むかのように夢を語る。
話が終わるとストーブの火が消えるという演出に込められた暗喩がまた憎い。
桜が悪い子になったら叱るという士郎の言葉に安堵する彼女のシーンは複雑で重い。
アサシンとランサーとの戦いは派手で音楽が良かった。しかし勝てるはずのランサーが負けた理由は劇中では分からないので詳しい人に今度聞いてみたい。
蟲じじいが士郎を来襲でキャスターの死体を操るというボスらしいことをしてきた。
影の正体は一体…。
麻婆豆腐を食べてる言峰は癒し枠。麻婆の赤い部分を血に例えるところも良演出。
今度は道場?に蟲じじい急襲でこれもまた新鮮な展開。
士郎が令呪を使う判断も早くて熱いがセイバーが来ない!?
自力での奮戦で窮地を脱出しようとするが、力及ばすなタイミングでライダーが来るのはもっと熱かった。
ライダーの戦い方はこの映画で一番好きかも。
士郎は敗北して帰宅するが、桜に迎え入れられる。
このやり場のない感情はどうしたらいい?
切なくて悲しくて、EDの曲調に心がさらに折られた気がする。
終わってみたら士郎という人間の深みがさらに増したように思う。正義を成すには力が足りないのを時間をかけて丹念に思い知らされた1章だった。



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